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第4回:「儲け話のメカニズム」と「キードライバー」その①/「会社を強くするビッグデータ活用入門」を振り返る

AUTHOR :  網野 知博

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網野 知博
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経営戦略論に行き着かない程度に自分事の儲け話のメカニズムを書いてみる

私は2013年の11月下旬に著書「会社を強くするビッグデータ活用入門」を出版致しました。準実用書と言う位置づけで出版しており、商業的には成功も失敗もしていない予定通り淡々と細々と出荷されている本ですが、読んでもらう人を明確に定義したため、”読んで頂いた方からは”比較的好評を得ております。
そうした中で、この本を読んで頂いた読者、及びこのテーマに関したセミナーにご参加頂いた方からの質問などを整理する形で、対して売れていない自分の本を改めて振り返ってみよう、と言う企画の記事になります。笑

会社を強くする  ビッグデータ活用入門  基本知識から分析の実践まで

自社の儲け話のメカニズムはなにか?

前回の記事では「競争力強化を紐解くと経営戦略論に行き着いてしまう」ため、ここの説明は端折りますね、とさらっと逃げてみたのですが、きちんと「儲け話のメカニズム」を説明すべきである!と言うご意見を頂きました。

「儲け話のメカニズム」「キードライバー」を理解し、実際に競争力強化につなげるビッグデータ活用を検討するには、相当の経営戦略論に対する知識と経験が必要とされます。「自社って結局はどういうメカニズムで競争優位性を構築していて、市場において勝って行けているのか?」「それを支えるキードライバーは何なのか?」という質問をぶつけても、答えが返って来ることは稀であり、自社の業種業態や、売り物や、その商品の特徴は説明できても、競争環境において自社がなぜ、どのように収益を上げて行けているのかをきちんと理解している人があまりにも少ないという話を書きました。

ですが、「自社の「儲け話のメカニズム」「キードライバー」を理解して、そこにビッグデータを活用して競争力強化させないとダメなんだよね? じゃあ、それをまじめに考えるから、考え方を教えて。」という至極もっともなご意見も頂いたりしてしまいました。

ですので、今回は恥ずかしながら弊社のメカニズムをご紹介しようと思います。クライアントさんにも名前を出す許可を得たので、可能な範囲で書いていきたいと思います。

本書のコラムでも簡単に触れましたが、改めて弊社のメカニズムを紹介していきます。

起業をするにあたって、合宿した際にまとめた手書きのSlideを3枚紹介しようと思います。Slideができた順番は、図1、図2、図3になりますが、ここでは図3から紹介します。

図1
ギックス「儲け話のメカニズム」_01
図2
ギックス「儲け話のメカニズム」_02
図3ギックス「儲け話のメカニズム」_03

まずは売らなくて良いメカニズムを考えた

弊社が起業するにあたって、たった3人の経営層にて起業しており、後は外部のパートナー企業さんに頼るしかありません。当初から過大な事はできないですので、まずはいかに協力者を巻き込んだエコシステムを構築できるかを考えました。

「弊社がクライアントにサービスを提供する。」

「その実行したものをうまくメディアで伝える。(Owned Media含めて)」

「そのメディア認知から、面白い奴らがいるから賛同しようと協力してくれる仲間も増える」

「業界内での弊社の認知が増えて、新クライアントからも声がかかり、また賛同者からもお声がかかるようになり、より大きな領域で仕事をする事ができるようになる。」

「その取り組みを更にメディアで伝えて行く事で更なる認知度の行動を得られる。」

今でもちっぽけな会社ですが、スターツアップ間もない時には、「人」「金」「知名度」が全く無い時代です。確かに昔のアクセンチュア時代のクライアントやIBM時代のクライアントから細々と仕事をもらい続ければ死に絶える事は無いかもしれません。ですが、それでは全く発展はありませんし、ほぼ起業した意味もありません。図3で表現しているように、我々は成長のキードライバーをメディアに据えており、そのため土台として表現しております。

結果論としてうまくいきましたが、それでも当時の発送として、「上手く行ったら雑誌記事の事例で取り上げてもらう。」「Owned Mediaで書いてみる。」と言う考えではなく、メディアに取り上げられる事を前提にした場合に、どのようなクライアントでどのような仕事をすべきか、という事に徹底的にこだわっておりました。

少し話はズレますが、LCC(ローコストキャリア)は食事を出さないエアラインが多いです。食事のコスト削減のために出さないと思われている人もいるかもしれません。しかし、LCCにとってみると、飛行機が空港に到着してから、次のお客さんを乗せて離陸するまでのTAT(ターンアラウンドタイム)を最小化することがローコストオペレーションの鍵になっています。航空会社にとって最も投資の金がかかっているのが飛行機の機体そのものになります。その機体を最大限飛ばし続ける事で、機体あたりの収益最大化を目指しているのです。食事を出さなければ、その後の清掃も楽ですし、飲食物の搬出も搬入も減らす事ができます。コスト構造で見た時に、食事を出さない事によるコスト削減効果も多少はあるでしょうが、本質的にはTATの短縮による機材運用の最大化がキードライバーになっています。(全てのLCCではないが、一般論として)

実はメカニズムがあったからこそ最初の仕事にはこだわった

創業期には、仕事が無いと資本金を食いつぶすだけなので、弊社も大手からの下請け的な仕事や、設立当初のメインサービスであったチームCMOにほど遠い昔ながらの戦略コンサルティング案件を受けてしまいたいという衝動がありました。ですが、メカニズムを回すためには、掲げたコンセプトであるチームCMOとしての仕事が必要である。そして、クライアント企業は弊社のアンカークライアントになって頂き、またクライアントも成長して頂けるポテンシャルを持った企業である必要がありました。そうでないとメディア価値にはつながらないからです。結果的に、株式会社ビューカードさんの叶会長(当時社長)、会田常務とビジョンを共有する事ができ、弊社のアンカークライアントとして非常にエキサイティングな仕事を始める事ができました。

想定通りにグルグルと回っているのか?

図2で表現しているスパイラルは、弊社のメカニズムが回り始めて、好循環のサイクルを描く事によって大きく成長して行くことを意図しております。さすがに1年10ヶ月の時点で、この図の通りに上手く拡大しながら回っているとは言い切れませんが、それでもなんとかスパイラルが回り始めて拡大しつつあります。それは常に、左下の3に位置するメディアを意識して、そこで加速してスパイラルを回して行くために、上の人材や右下の価値を構成していったからだと言えます。現在弊社にジョインしている優秀なメンバー達も、弊社の取り組みをメディアで知り、直接(押しかけて)応募してきた面々が大半です。

とは言え、所詮は結果論です。図2で言えば、何も考えずに、普通に上から入って、右下の価値提供が行われたら、結果としてメディアも取り上げてくれ、何も考えなくてもスパイラルは回っていた可能性もあります。事業の成功の8割は運であるため、我々のスパイラルも結局は運により進展して言った結果とも考えられます。しかも、このような考えはあっても、株式会社ビューカードという素晴らしいクライアントと出会えていなかったら、絵に描いた餅として、今頃は皆野垂れ死んでいたかもしれません。

とりあえず、我々はこのようにメカニズムを考えて、キードライバーを考えて、そしてそれが回るように活動して来たと言う点を説明いたしました。弊社はスターツアップなので、先にメカニズムを考えて、それにしたがって回してきました。一方で、大企業に所属する方々の場合は、皆様が入社する前から存続している企業ですので、その儲け話のメカニズムは何か?ということを一度真摯に正面から捉えて考えてみても良いかもしれません。

次回に続く。
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