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mediba CMO菅原健一氏 アドテクノロジー対談 その⑤

AUTHOR :  網野 知博

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網野 知博
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RTBとDMPの世界

トップランナーと「アドテクノロジー」を語る

デジタルマーケティング領域で日本を代表する第一人者の菅原健一氏。
2月中旬に菅原氏の共著作である『ザ・アドテクノロジー データマーケティングの基礎からアトリビューションの概念まで』(翔泳社)が発刊されたのを機に、弊社の網野知博が対談を行って参りました。
(インタビュー日時:2月24日 ※発言内容は当時の状況になります)

ザ・アドテクノロジー データマーケティングの基礎からアトリビューションの概念まで

 

網野:

もう2章までで相当話し込んじゃっていますね。これ編集に苦労しそうです。(笑)

では、3章に入っていきます。

私は2000年初頭にデイトレードをやっていた時期がありまして。RTB(Real-Time Bidding)は株の売買と同じような仕組みだと理解しているのですよね。

私がクライアントの経営者に説明する時は新聞に置き換えて話すのですけど、「今新聞を開きました。その瞬間に1つの広告枠が存在します。60代男性、大企業の社長、ゴルフと日本酒に興味あり。その人に対して、急遽15段広告の枠が空きました。広告主には事前に入札してもらって、その瞬間にマッチングさせて一番高い金額で入札した人が枠を競り落とせます。」などと。

理論的には理解できるが、それが本当に実現されているのがイメージできないみたいです。株の売買と一緒ですという話をしても、得てして大手証券会社の担当営業がついていて、彼らが手続きしてくれますので、自分でPCいじって売買とかしないみたいですし。(笑)

今のクライアントの社長は60代半ばなのですが、ちゃんと理解されていて尊敬します。

それで、このRTBまでは我々も何とか説明できるのですが、カオスマップまでいくと、もはや何が何でと例えて説明することもできずに。(苦笑)

我々も、またクライアントもどこまで理解する必要あると思いますか?

菅原:

正直言って、知る必要はないと思います。広告代理店が理解して、何ができるのかを伝えてあげれば、広告主はカオスマップまで知る必要はないと思います。

それこそ網野さんのような例え話を広告代理店がして、経営層の方々が理解してくれればいいと思っています。

効果を提供できればいいので、手段は重要ではない。

経営層が混乱してしまうのは、広告代理店がカオスマップを刺しながら「どれにしますか?」と聞いてしまうからです。

効果が重要なのに「誰が」から話すから、結局説明せざるを得ないわけで、本来そこはブラックボックスであっていいことだと思います。

網野:

企業側が求めるのは効果であり、手段は深く知らなくても良いという事ですよね。

菅原:

そうですね。

メディアとユーザーという視点で考えると、メディア側は限られた枠の中で、自分達の限られたユーザーに最適な広告を出したいと思っている。

一方で広告主側の視点で考えると、自分達のことを好きになりそうな人に広告を出したいとか、自分達のことを知らない人たちに広告を出そうとなると不一致が生じることがありますよね。

その濃度をどう設計するかも大事で、ユーザーに不要とされる広告を出すのは辛いですから。

先ほどのクレジットカードを受け取る最初の接点であれば、私なら時流とか季節感とブランドを混ぜたメッセージにすると思います。決して押しつけにはならないようなメッセージ。

広告を出す相手、出すチャネルに対して、「もう予約しちゃったから、変えられないんです」が嫌だからリアルタイムなだけで、「リアルタイムだからなんかしましょう」ではないと思っています。

どちらかというと、色々な人を見て、どういう状態なのかを知ることができたのだから、ちゃんと細分化して反応を見ていきましょうという前提があると思います。

その人たちに最適なクリエイティブって何なのでしょうか?それが最適なのかをきちんと反応を見て、もし違っていたら変えていきたいですよね、となって初めてリアルタイムである必要性が出てくると考えています。

interview_adtech_02

網野:

続いて4章にうつります。

素人にも理解できる用に説明頂くと、DMPとは何でしょうか?これにより何ができるようになるのでしょうか?

菅原:

簡単に言ってしまえば「データに基づいて判断する為の器」でしょうか。

今までの仮説やりっぱなし型から、仮説見直し型への移行が可能になると思っています。言うなれば、ギックスのPDCAを無限に回していくための器かなぁと思います。

網野:

データを貯めるための器。意地悪な事を言うと、PDCAを回さない、つまりデータをもとに判断をしない企業ならいらないわけですね。(笑)

菅原:

そうですね。(笑)

網野:

98ページに「ワンソースマルチユース」という記述がある訳ですが、私も人によって、チャネルとクリエイティブの組み合わせで反応に差があるだろうというのは実感として持っています。

統計解析によるスコアリングでは、「xxという商品を買う確率は高い」ということはわかりますし、また「どのチャネルで」というのもモデル式を作れば出せなくはない。

でも、「どういうメッセージをあてるか」や、それによって「どのような反応が得られるか」まではわからないですし、またそれはクリエイティブのできによっても結果は異なります。

菅原:

今年のアドテクでは、喜ばしいことにクリエイティブに関する話が多かったのです。

今では、色々なアドネットワークを比較することで、基準値を知ることができます。また、最後のコンバージョンをさせる場所が広告主のサイトであれば、広告でのメッセージと広告主のサイトも含めて、一貫性のあるメッセージとストーリーを設計する必要がある。

広告からコンバージョンまでの間にどのようなズレがあって、どうやればそのズレが最小限に抑えられるのかを考えることが重要になると考えています。

網野:

最近広告代理店さんがクライアントさんに運用型広告をやらせてくれと常々言っているのですが、お客様が運用型広告というものを理解していないように感じています。

「運用型広告って何?これまでも広告を運用してきてくれたんじゃないの?」という発言がありまして。

データ分析しながら、最適なROIと最大の効果が得られる施策を一生懸命考えながら試行錯誤してくれるのですよ、と私は説明しているのですが、正しいですかね?(笑)

菅原:

かっこ良く言えば、広告のグロースハックみたいなものですよね。

網野:

「広告のグロースハック!!!」

かっこいいけど、弊社のクライアントさんは比較的伝統的な企業で横文字が苦手な文化なので、余計に分からなくなりそうですが。(笑)

菅原:

(笑)

これまでは仮説で広告を設計し、期間を決めて広告枠を購入し、1カ月の効果では判断できなくて、2カ月目に突入し、結果が芳しくなかったけど、3カ月分の枠を既に買ってしまっているから辞めたくても辞められない、という流れだったと思います。それが、途中で変えていけるようになった。

そもそも運用型はメディアに対する仮説ではなく、オーディエンスの仮説の成否でわかるようになる。

しかもその結果が週次でわかるので、右肩上がりの効果が出るように施策を入れ替えたりできるようになります。

(次号に続きます)

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