clock2014.06.11 08:58
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アクセンチュア関一則氏対談③:「Direct to Consumer」の潮流 〜デジタルマーケティングの前に知っておくべきこと~

AUTHOR :  網野 知博

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網野 知博
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アクセンチュア製造・流通本部で一般消費財・サービス業界グループの統括リードを務められている関一則さん。営業・マーケティング領域を中心に、戦略策定から業務設計・システム化・変革実行推進まで、一気通貫でのCRM改革支援に対して非常に豊富な経験をお持ちです。本日は関さんにデジタルマーケティングに関してお話を伺ってまいりました。

第3回:公正な時代のマーケティング活動

網野:

今はデジタルマーケティングと言う単語が先行して、企業側もなんだかわからないけど、とにかくそこに予算を投下してみようという流れもあり、それに関連する周辺業界ができつつありますよね。笑

例えば、ソーシャルメディアという新しいメディアが台頭し、そこに広告枠ができて広告が出せるようになるから、そこに広告を出しに行く企業が現れ、その広告枠を売りに行く企業も現れる。

消費財メーカーなどは本来顧客にDirectにつながりたいという欲求が昔からあったのですが、残念ながら接点がなかった。でも時代の変化でソーシャルネットワークやスマートフォンによって、個人が記者になり、その延長で個人というメディアが出来上がり、その新しいネットワークを企業が使えるようになった。本来はそのネットワークの場を企業としてどう使いますか?というのが先にある命題だと思うのですが、そこに表面的なテクニック論やツール論で入っていき、無防備に消費者につながってしまうので、その距離感を誤って炎上し、嫌われてしまうという状態に陥ってしまう企業があるようにも見えます。

関:

ダイレクトにコンシューマーとつながる、Direct to Consumerと言うキーワードを考えると、結局は公正な時代になっているということだと思います。

極めて、「公正な時代」であると。

なぜかと言うと、先の通り、ソーシャルネットワークとスマートフォンの組み合わせにより消費者が圧倒的な発言力を持つ世の中だからこそ、変なことはすぐ伝わる世界になったわけです。つまり、企業が何かダメなことをやってしまったら、それはすぐ伝わってしまう世の中になりました。また、いいことをすれば、それはすぐに伝わっていきます。これは非常に公正な世界であると言えます。

網野:

そう言われればそうですね。人類の有史以来、これほど公正な世界になったことは無いかもしれませんね。21世紀に入り、ソーシャルネットワークサービスとスマートフォンの掛け合わせで、今までになかった時代に突入しているのかも知れません。

関:

だからこそ、企業がデジタルの世界で消費者と向き合ってマーケティングをしていこうと思ったら、「公正な時代なんだ」ということをまずは理解することが必要だと思います。「正しい事を正しくやっている人」が、より公正に勝つ時代が到来しています。デジタルワールドの中で情報を発信することは、発信することがテクニック論として大事なのではなく、まず最初に、コンテンツが何より大事であり、そこにストーリーがあるかが大事なのです。公正なのだからこそ、商品に自信がある企業、真剣にに商品を開発してきた企業は自信を持ってその商品の良さをダイレクトに消費者に伝えて行くことが必要になります。

網野:

デジタルマーケティングのTipsとしてコンテンツをデジタルワールドに発信していけというものではなく、本質は公正な時代に変容したため、素晴らしい情報は勝手に発信されていくということですね。最近はSEOでも、結局は良質なコンテンツが中期的に見ると検索でも上位に行くという風潮になっていますし、悪質なSEO対策をしている企業はGoogleなどから制裁を受けていますしね。

関:

例えばSEOのテクニック論として、逆SEOもあったりしますけど(※逆SEO:不都合な内容が検索で上位に来ないように対策を練ること)、別にそれ事態を否定はしません。ただし、それは情報を隠していることに過ぎず、言ってみれば隠蔽体質が企業内から企業外へも適用されてしまったということです。消費者から悪い批評をいわれたなら、それに対してリアクトすることが大事なのであり、そのリアクトはSEOをするのではなく、自分達がソーシャルリスニングをしっかり行って、それに対して早急に本質的な手を打つことが必要だと思います。そうすれば、公正な世の中だからこそ変な噂は拡がらず、逆SEOをすることよりも有効だと思います。

網野:

打ち手としては同じことをしていたとしても、公正な世界になったという前提に立つと、中身が自ずと異なってきますね。また、公正な世界だからこそ、あまりに消費者受けを狙いすぎたストーリーや演出は、それはそれで嫌われてしまいそうですしね。この当たりは非常に難しそうですね。

関:

そうですね。公正な世界が出来上がったのだから、公正な世界に自信を持って自社のことを伝えていくべきですが、一方で、公正だからといって、自己満足で商品作っていて、「私達すごいでしょう」、でも意味が無いですからね。だからこそ、正しく伝えていけるだけのコミュニケーション能力は企業にも身につけて行く必要がありますね。公正な世界だからこそ、正しく伝えることで、自然と成果は出るはずですし、もちろん結果にもコミットしてくのが企業としての姿勢ですし。

少し格好つけて言うと、テクニック論は各社が勝手にやればいいことだし、私があえて企業のトップに伝えるべき内容ではないのだと思っています。一番伝えたいのは、「公正な世界では、正しいことをする人が勝つから、正しい事を消費者にちゃんと伝えるべき。」ということだと思っています。

(次号に続きます)

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