clock2014.09.05 09:13
SERVICE
home

第2回 机上で不動産の候補物件を選定していこう/ベンチャー社長の「オフィス移転プロジェクト」

AUTHOR :  網野 知博

人間系協調フィルタリングによるリコメンデーション・パーソナライゼーション

弊社は2014年8月中旬に新オフィスに移転致しました。新しいオフィスに引っ越ししようかな、と思い始めたのが2014年2月上旬。それから半年ほどで無事に引っ越しました。分からないことだらけでスタートしましたが何とか無事に引っ越すことができました。次にオフィスを移転する時の備忘録もかねてオフィス移転までの経緯を連載で書いていこうと思います。普段記載しているOwned Mediaの記事と比べると非常に緩い連載になりますが、お付き合い頂ければ幸いです。

前回は「第1回 まずは相談に乗ってくれる不動産仲介業者を紹介してもらおう」として相談にのってもらえる優秀な不動産仲介業者の必要性をご紹介しました。

ざっくりした情報から候補を持ってきてもらい、そこから精度をあげていく

前回の記事で、シービーアールイー株式会社の大塚さんと言う担当営業の方をご紹介頂いたことを書きました。ことの発端は前々職のA社時代の後輩にFacebookのメッセで送った何気ない一言から。

「オフィスを移転したいのだけど、探すのに誰かいい人いませんか?」

その人、なかなか優秀なんで、よかったら紹介しますよ。入居の際も結構値引き交渉してくれたりしました。

と言うことで、大塚さんをご紹介頂き、早速アポイントの連絡を頂きます。まずはメールベースで大塚さんに予算と簡単な要望を伝えて初対面の時に候補を持ってきてもらうことになります。

ちなみに、どの程度の要望なのかと言うことで、依頼したメールを記載します。

希望立地は六本木周辺なのですが、、、

高いでしょうから、、、渋谷、恵比寿、目黒あたり、もしくは、南北線沿いの、白金高輪や麻布十番なども候補です。

面積ですが、10−15名程度が使える広さであれば良いです。

今はサービスオフィス(リージャス)ですが、通常の執務用の部屋に加えて、ミーティング用にもう一つ部屋をかりております。

比較的ミーティングが多いので、来客に耐えられるミーティングスペースがあるとベターです。

トイレ掃除はしたくないので、部屋の外に共有としてある方が良いです。

予算は1年間で○万円程度程度です。

入居次期ですが、今の契約が9月末までなので、そこまでに引っ越しできれば大丈夫です。

簡潔に要望を伝えるのは正直難しいですね。細かい条件などを伝えるよりも、まずはざっくりと簡単に伝えて、ものを見ながら候補を熟慮して行こうと言うことになりました。これも結果論ですが、先方が非常に優秀な営業マンだったこともあり、無理して自分で条件を探して決めて詳細な要望を伝えるよりも、こちらからは非常にざっくりと要望を伝えて、彼の方でフィーリングにあう物件を持ってきてぶつけてもらい、その中でこちらもこだわるポイントを学んで行き、それにあわせて要望を伝えて行き、また彼の方もその反応を見ながら、次の候補を持ってくると言うやり方です。人間系のリコメンデーションですね。笑 これが功を奏し、自分が何にこだわる必要があるのかが見えてきました。

現実を知ってから希望を考える

ご紹介頂いた大塚さんがオフィスにやってきました。2014年の2月20日のことです。最初に候補として40個くらいの物件を持ってきてくれたのですが、その中でもお勧めは10個程度とのことで、それらを提示し、お勧めポイントを説明頂き、それに対する私の反応を見ながら、それにあわせて次の候補を紹介していきます。さすが、プロです。笑

ちなみにですが、、、最初に持ってきて頂いた候補の物件を見て、正直ここで現実を知ることになります。笑 「やっぱり都内の不動産高いよ!」全体的に見て、この程度の予算だと、やはりこの程度の物件になるのだと。。。笑

そして、現実を知りながら、机上で物件を見て良い点やこだわりポイントなどこちらの要望を伝えて、それを理解して行ってもらいます。

「ペンシルビルでフロアに男女共用のトイレがひとつとかは絶対に嫌だな」とか、「男女別でも男子トイレの”大”がひとつだと嫌だな」とか、何かとトイレが気になります。大塚さんもこいつはトイレばかりだな、と思ったかもしれません。笑

ということで、おそらくペンシルビルのフロア借りは駄目ですね、と言うことで候補からばっさりと除外されます。 また、先方からのアドバイスとして、「当時いたビルがアークヒルズであり、またコンサルティングなどの知的産業なので、それなりのグレードや知名度のあるビルが良いですよ」など。また、「古いのを気にしなければ解体が決まっているビルは退去後の原状回復がないので以外と面白い物件です」とか。

話を聞いて物件を選んで行くと、最初は通常の賃貸物件を借りようと思っていたのですが、議論を進めるうちにサービスオフィスの方が現実的かもしれないな、などと思うようになってきます。こんな議論を週1回のペースで2回ほど行い、、、なんとなく私の定量化できないコダワリポイントや希望などを汲み取ってもらい、8個の候補物件があがってきました。その候補物件を持っていよいよ3月14日のホワイトデーに内覧を行うことになりました。

正直に書くと、「これ良いな!!」と思う物件は予算が2倍以上もオーバー。しかも、グレードの高いビルは広い間取りしかなく、かけ算されて相当な金額になります。また、前回も書きましたが、「広さ」を決めるのがなかなか難しい。長期的に見れば広い方が良いが、短期的に見ると、コストを圧迫する。机上とは言え、なかなか理想の物件は存在しないのですが、それでもここは見てみたいな、と思えるような素晴らしい物件を候補としてあげてもらえることができました。

まず机上で選定した物件:

  • 予算○◯万円前後
  • 比較的大型ビル
  • アークヒルズから移転してもグレードダウン感をあまり感じさせない
  • トイレがフロアに複数ある
  • 港区、もしくは港区近辺。かつ江戸時代から陸地だったことろ
  • 最低15名は入れる広さ(後に大幅に改定)
  • ワクワク感 (笑)

次回は「足で不動産の候補物件を選定していこう」になります。

【記事一覧はコチラから】

SERVICE