選挙の経済学 part2 知られざる選挙産業 蠢くヒト・モノ・カネ(週刊ダイヤモンド 2014年12月13日号)/ニュースななめ斬りbyギックス

AUTHOR :  田中 耕比古

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田中 耕比古
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選挙とは、大規模公共投資だ

本日は、週刊ダイヤモンド 2014年12月13日号より、特集「選挙の経済学」の「part2 知られざる選挙産業 蠢くヒト・モノ・カネ」を取り上げます。

記事概要

選挙活動には、非常に大きなお金がかかる。具体的な費目を挙げると

  • 選挙用品:事務用品会社・ネット通販会社に、ポスター、看板、ジャンパーなどが発注される
  • 選挙戦略:広告代理店(自民党は電通、民主党は博報堂)、選挙コンサルタント(月100~300万円程度)へ委託
  • ポスター・ビラ:印刷会社に数千枚単位の注文が殺到
  • 選挙カー:レンタル・販売がある。音響にこだわると、250万円程度はかかるとのこと
  • 学生サークル:(※ギックス注記※これは、バイト代払ったらまずいやつ?)
  • ウグイス嬢:芸能事務所が派遣するケースも。日当は法律上1.5万円までだが、実情はもっと取ろうとする業者もいるとか
  • 選挙事務所:不動産会社が、急な需要+短期間貸しということで、割高に貸せて特需というにふさわしい

という状況。このうち、印刷物などは「公費負担」であり、値引きもない公共事業。

さらに、選挙を報道するメディアも含めて多くの人員が動くため、タクシー利用やビジネスホテルへの泊まり込み、仕出し弁当なども大量に発注される。

莫大なお金が市中に落ちる

12月の選挙の頃から、書こう書こうと思っていたのですが、年の瀬の慌ただしさにかまけて、新年になってしまいましたが、選挙のお話です。(尚、政治的な主義主張は特にありませんので、その旨ご理解ください。)

今回の選挙は、700億円も公費をかけるのに、いったい何が争点なのかよくわからない、などと言われていました。まぁ、きっと、そうなんでしょうけれど、今回は「選挙が生み出すお金の流れ」と、その意味を考えてみたいと思います。

値引きが不要

基本的に、世の中値引き交渉です。しかし、こういう特需は「時期が決まっている」ので、値引きどころか、値上げがまかり通ります。これは、利益率が高いビジネスということになり、「儲かったお金は、世の中への投資・消費に回る」ということになります。(原価カツカツだと、次の事業用資金になるだけです)

 短期的な”特需”なので「ボーナス」が出やすい

さらに、これらの需要の大半が「短期間で製造・消費されるもの」であることにも注目すべきです。つまり、委託された業者は、即座に製造のための人員をかき集めて対応することになります。それは「割高な人件費を払う」ということを意味します。そうすると、この人員は、通常よりも良い給料・自給で労働することになりますので、こちらも消費に回る可能性が高いと言えます。

 

つまり、お金というものが市中にガツンと流通した、ということになります。

金は天下の回り物

webで流れている「コピペ」を拝借します。

 ときは8月、黒海沿岸の町。雨にぬれる小さな町は活気がなく、すっかり寂れていた。
人々は借金を抱えて苦しい生活をしているのだ。
 
その町へ、一人の旅人がやってきた。そして町に一つしかないホテルに入ると、
受付のカウンターに100ユーロ紙幣を置き、部屋を選ぶために2階へ上がって行った。
ホテルの主人は100ユーロ紙幣をひっつかんで、借金返済のために肉屋へ走った。
肉屋は同じ紙幣を持って養豚業者へ走り、100ユーロの借金を返した。
養豚業者はその紙幣を握ると、つけにしてある餌代と燃料代を払うために販売業者に走った。
 
販売業者は100ユーロ紙幣を手にすると、この厳しいご時世にもかかわらず、つけでお相手をしてくれる
町の遊女に返そうと彼女のもとに走った。遊女は100ユーロ紙幣を懐にしてホテルに走り、
たびたびカモを連れこんだホテルに借りていた部屋代を返済した。
 
ホテルの主人は、その100ユーロを受け取ると、紙幣をカウンターの元の位置に置いた。
ちょうどそのとき、部屋をチェックして2階から降りてきた旅人が、どの部屋も気に入らないと云って
100ユーロ紙幣をポケットにしまいこみ、町を出て行った。
 
誰も稼いでないけど、町中の誰もが借金を返し終わり、町は活気を取り戻した

この内容そのものがどうか(たったそれだけで活気を取り戻すのか?)ということはさておいて、基本的にお金は「流れる」ことに意味があります。

借金ではなく、欲しいモノを買ったと考えると、より良いかもしれませんね。消費税などをいったん無視して「個人」がモノを売買したとしましょう。

Aさんが、フリーマーケットで、隣でパーカーを売っているZさんに古いファミコンソフトを1000円で売った→Aさんは、そのお金で別の人(B)から古いアイドルの写真集を買った→BさんはCさんから、・・・→Yさんはそのお金でZさんから古いパーカーを買った。

という感じでしょうか。

本来的には物々交換でも良いのだけど「お金」というものが、「相互に交換可能なものが手元にない場合に、共通的な”交換価値”として使えるもの」なので、このループが成立し、みな、欲しいものを手に入れることができたわけですね。そして、Z→A→B→C→・・・→Y→Zという順で1000円の購買が為されたので、このフリーマーケットの消費総額は26 x 1,000円=26,000円になります。

このように、お金は「回る」ことで、何倍もの価値を生みます。抱え込んでいても仕方ないのです。円高になっても景気が悪い、円安になっても景気が悪いとボヤいている暇があれば、少しでも使う、ということが重要だと思いますね。(例えば、円安になると、輸入品が高くなる・海外旅行が高くなるとボヤくなら、国内品・国内旅行が”割安”になってると考えるべきだと思うのですが、皆さん、何故かそうは考えないんですよねー)

今回の選挙が、「代議士を選ぶ」という観点で意味があったのか、あるいは無駄だったのかという議論は他の皆さんに任せるとして、公共投資としてはしっかり意味があったんじゃないかと僕は思います。要は、何事に対しても「時々、少し視点を変えて見てみる」ということが、頭の柔軟性を養う、という観点からはとっても大切なんじゃないかなぁと思う次第です。

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