clock2015.01.16 08:52
SERVICE
home

カウント別打率ランキング 【セリーグ】|プロ野球データでクロス集計 with Tableau 第3回

AUTHOR :  花谷 慎太郎

3.6k
花谷慎太郎
eyecatch_baseball

2014年のプロ野球全打席データをクロス集計していきます

2014年のプロ野球の打席データを全量(約6.6万件)手元に置き、さまざまな切り口でクロス集計して、プロ野球全体の打席の傾向を見ていく「プロ野球データでクロス集計 with Tableau」の連載シリーズ。

第2回の前回は、プロ野球全体の傾向として、バッティングカウントの時は打率が高いが、追い込まれると極端に打率が下がることをクロス集計結果から読み取りました。今回は、「余裕時(=余裕があるカウント)」と「追い込まれ時(=追い込まれたカウント)」で、どの打者がよく打っているのかという状況別打率ランキングを見ていきます。まず本日はセリーグから。

【セリーグ 】余裕があると打つ打者 vs 追い込まれても打つ打者

最初に「余裕時」と「追い込まれ時」を定義しましょう。前回のストライクxボールカウントの打率のクロス集計では、ボール軸、ストライク軸で比べてみると、ストライク軸のほうが打率の違いが顕著に出て、0ストライク、1ストライク時の打率は3割を超えるが、2ストライク時の打率は1割台から2割台前半という結果でした。ですので、ここでは「余裕時」を0ストライクと1ストライクのカウント、「追い込まれ時」を2ストライクのカウントと定義します。

次に、ベースとなる2014年シーズンを通した打率ランキングを紹介します。セリーグは規定打席の到達者が27名。そのランキングが以下の図の通りです。

シーズン打率_セリーグ

今後の参照用に、シーズン打率順位の数字(一番左の列)と棒グラフに色を付けています。棒グラフの色は青が濃いほど打率が高く、打率が低いほどオレンジが濃くなるという形で色がついています。マートン素晴らしいですね。読売の阿部さんが首を痛めて最下位と残念な結果でした。

【セリーグ】余裕があると打つ打者

では、「余裕時」、すなわち0ストライク&1ストライク時に限定した打率ランキングをみてみましょう。

余裕がある打席の打率_セリーグ

「余裕時」(=0ストライク&1ストライク)に限定した時の打率で、上から打率が高い順にならべました。一番左の列の数字は、シーズン打率の順位で棒グラフの色もシーズン打率順位の色をそのまま引き継いでいます(青が濃いシーズン打率が高く、オレンジが濃いほどシーズン打率が高い)。

シーズン打率が22位のエルドレッド、12位の筒香、16位のゴメス、11位のバレンティンとシーズン打率がそこまで高くない打者が「余裕時」の打率ランキングの上位に並びます。この打者たちはカウントが「余裕時」で特に極端によくうつ打者グループと言えるでしょう。長打力のある大砲系の打者という共通点がありそうですね。次に続くグループのルナ、雄平、マートン、丸、鳥谷、菊池あたりはシーズン打率もそもそも高く、「余裕時」の打率も高いグループと言えそうです。

「余裕時」に極端に打つ打者をもう少しビビッドに浮かび上がらせるためにバスケット分析で使われるリフト値の概念を導入しましょう。ここでは、(余裕時の打率リフト値)=(余裕時の打率)/(シーズン全体の打率)と定義します。すなわち通常時に比して余裕時のほうが打率が上がる度合いを表します。余裕時のリフト値でみたランキングは以下のようになります。

余裕があるときリフト_セリーグ

広島のエルドレッドが余裕時リフトが飛びぬけて高く1.7倍となって、そのあと阪神のゴメス、DeNAの梶谷、石川、筒香と続きました。彼らが、余裕時に特に力を発揮する打者と言えます。投手視点で見ると、この打者たちにはまず如何に追い込むかに神経を削ぎすまさないといけないですね。うまくファールを打たせたり、カウントを有利にするための攻め方が大事になりそうですね。

追いこまれてもうつ打者

次に「追い込まれ時(=2ストライク時)」の打率ランキングを見てみましょう。

追い込まれた打率_セリーグ

今年大ブレークのヤクルトの若武者、山田がトップで追い込まれ時打率でも2割9分2厘もあります。そのあと、畠山、平田、川端、川島と続きます。畠山は大砲なイメージですが、追い込まれてからも案外強いんですね。こちらの「追い込まれ時」もシーズン打率からのリフトのランキングを見てみましょう。

追い込まれたときリフト

リフトで見ると中日の平田が0.97でトップ。次いで山田、畠山です。トップの中日の平田は、「追い込まれ時の打率」が普段の打率の0.97とあまり変わらないですね。このグループで上位に来ている打者は投手視点でみると追い込んでも油断することのできないしぶとい打者と言えると思います。シーズン打率も高く、追い込まれ時打率のリフトも高いヤクルト山田は投手から見て、本当に打ち取りにくい嫌なバッターなんでしょうね。

本日は、セリーグの「余裕時」の打率と「追い込まれ時」の打率のランキングを見てみました。各打者がどのシチュエーションに強いタイプかを知っておくと、今後プロ野球観戦の楽しみ方がより広がりそうですね。

では、次回はパリーグ編をお届けしたいと思います。パリーグの球団ファンの皆様、お楽しみに!

【連載記事】プロ野球データでクロス集計 with Tableau

第1回 2014年 全6.6万打席の紹介
第2回 カウント別の打率
第3回 カウント別打率ランキング 【セリーグ】(本日)
第4回 カウント別打率ランキング 【パリーグ】
第5回 大差な時に打つ打者(概要)
第6回 火事場泥棒・焼石に水な打者 【セリーグ】
第7回 火事場泥棒・焼石に水な打者 【パリーグ】
第8回 計算フィールドの利用

SERVICE

SERVICE

BANNER

graffe

grip

GiXo BLOG

recruit

Aibou

amazon web service partner network

TAG BOX