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「フルマネージド」クラウドサービス~第四回・実例2「Microsoft Power BI」~

AUTHOR :  岩谷 和男

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岩谷 和男
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フルマネージドのアプリケーションサービス。今回は「Microsoft Power BI」を紹介します

本連載は全五回で「フルマネージド(Fully Managed)のクラウドサービス」について書かせていただいています。前々回(第二回)でフルマネージドサービスの登場によって新たに生まれた「贅沢ともいえる問題」について説明しました。そして前回、この贅沢な問題に対してのクラウドサービスが示す解決策として「Tableau Online」を紹介しました。今回は同様の解決策として「Microsoft Power BI」を紹介します。

Microsoft Power BI

2015年04月にMicrosoft 社から「Microsoft Power BI」の新サービスに関する発表がありました。今はまだ正式サービス提供前ですが今後順次サービスが正式にローンチされていくとの事です。

ここで「Power BI」の新サービスを少しだけ説明します。「Power BI」もデータの見える化ツールです。これまではExcelの追加機能(アドイン)などで提供してきた分析機能をインターネット上からも利用できるというのが新サービスの概要です。その仕組みは「Tableau Onlineと似ている部分がある」と、この場では述べさせてください。Power BIもTableauと同様に「Power BI定義体」を持っていて、この「Power BI定義体」こそが「業務アプリケーション」といえる存在である事も共通しています。

Power BIの新サービスもTableau Onlineと同様に「アプリケーションが搭載されるサーバに関しても、煩雑な運用作業が発生しない」という「問題の解決」をもたらしてくれます。

「それじゃあTableau Onlineと同じなの?」みなさんそう思われることでしょう?そうではありません。ここからPower BI独自の魅力を説明させてください。

Tableau Onlineをサービス提供しているTableau社は、元来クラウド業者ではありません。「Tableau Onlineのサービスに関しては、クラウド業者である」という位置づけではありますが、かれらの本業はあくまで「Tableau製品群」を売るソフトウェアハウスなのです。これに対してMicrosoft社はというと、かれらも本業はソフトウェアハウスではありますが別の側面として「クラウド業者」としての顔も持っているのです。それがかれらの提供するクラウドサービス群「Azure(アジュール)」です。

Power BIがこのAzureとのサービス連携を行う事により、クラウド利用者は「広範囲なフルマネージドのクラウドサービスをワンストップで」利用することが可能になります。

一例を挙げます。分析データを1日1回最新データに更新するシーンを思い浮かべてください。この場合「Tableau Online」「Power BI」ともにそれぞれの定義体である「Tableau定義体」「Power BI定義体」の内部に保持しているデータを「他のデータベースから取得した新しいデータ」で更新する処理が必要になります。この時の「他のデータベース」の場所に両者の違いが現れます。「Tableau Online」のクラウドサービス提供元であるTableau社は、自身のクラウドサービスのメニューとして「クラウドデータベース」のサービスを持っていません。したがって、ここでの「他のデータベース」はクラウド利用者自身が準備しなければなりません(AWSのクラウドデータベースを利用・自前でデータベースを構築など)。対してPower BIには同じくMicrosoft社のAzureクラウドが提供している「SQL Database」「SQL Data Warehouse(サービス提供予定)」といったクラウドデータベースサービスがあります。これら「身内のクラウドサービス」を利用することで「データ転送にかかるクラウド費用の削減」や「転送速度の高速化・安定化」はたまた「クラウド業者からの請求の一本化」といったメリットを期待することができます。

次回は最終回です

今回説明した2つのサービスは、「フルマネージドのアプリケーションサービス」の成功例または先行例としてたまたま注目されているサービスであるだけかもしれません。実際には今もって業務アプリケーションはそのアドホック(固有の性質を強く持つ事)さゆえに「アプリケーションと稼働環境が密に結合している」状態であり、フルマネージドのクラウドサービスの恩恵を受けていないケースがほとんどです。しかしおそらく今後この領域にフルマネージドのクラウドサービスが範囲を広げてくることは確実です。次回は最終回としてフルマネージドのクラウドサービスについてのこれからの展望に思いをはせてみたいと考えています。

本連載について

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