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モレなしダブリなしって、具体的に何をどうすればいいの?|戦略用語を考える(MECE:その①)

AUTHOR :  田中 耕比古

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田中 耕比古
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要は「分け方」にコツがあるんだよね。

この連載は、知っているようで、よくわからない「戦略用語」をお手軽な感じで解説してみよう、というコーナーです。コンサルやMBA生がバンバン使ってくるこういう言葉を理解しておくと、「意外と大したこと言ってないな」と気づいたり、「本当に凄いことを言ってるな」と気づいたりできますので、相手の実力を見極められる程度に理解しておいていただければと思う次第です。(同じようなテーマで「基礎から学ぶマーケ用語」というシリーズもありますので、宜しければそちらもご覧ください。)

ということで、栄えある初回は、みんな知ってる素敵ワード「MECE(ミーシー)」を取り上げてみようと思います。

Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive

MECEとググっていただけば、その基本形については色々と説明がされています。必要な方は、是非、そのあたりを読んでいただきたいと思うのですが、非常に端的に言うと

「モレてないし、ダブってない」

ということです。

良くある例では、「人間」を「男性」「女性」にわけたら、モレてないし、ダブってません。(性同一障害的なお話は一旦置いておいてください。)あるいは、日本を「47都道府県」にわけたら、モレてないし、ダブってません。

こういうのがMECEです。ぶっちゃけ、基本的な概念としてはそれくらいわかっていれば十分だと思います。

MECEに分けやすいモノと分けにくいモノがある

ただ、直感的にMECEに分けやすいモノと、簡単には分けにくいモノがあるんですよね。いつも通り、概念ではなく具体例で整理していきますので、お付き合いくださいませ。

MECEにしやすいのは解釈の余地が無いもの

既に、明確に分類されているものは、非常に分けやすいです。ヒトやモノの”属性”としてついているもの、と考えてください。これが、全ての情報に付与されている場合、その属性の値でグルーピングすれば「ダブる」ことはありません。また、その属性の値を”すべて”使えば「モレる」こともないです。

例えば・・・

ヒトの場合:
  • 性別
  • 年齢
  • 住所(都道府県)
  • 国籍(台湾・香港などの例外的なモノはありますが、一般的にはMECEです)
モノの場合:
  • 日付(月という属性や、その月の何日目という属性です)
  • 曜日(日付に対して、属性としてつきます。)
  • 値段
  • 賞味期限(一般的に考えると、具体的な日付ではなく”作ってから期限が切れるまでの期間の長さ”を用いそうですが)

少し補足説明すると、例えば、曜日だと「日付」に対する属性として付与されていますね。これで「月曜日」「火曜日」・・・という風に分けていけば、MECEです。それを「土曜+日曜=週末」「それ以外=平日」とグルーピングすれば「週末」「平日」という区分けでMECEになっています。

もうひとつ例を挙げてみましょう。年齢、の場合も「0歳」「1歳」「2歳」・・・と分けていけばMECEです。さらに「0-9歳=9歳以下」「10-19歳=10代」・・・と分けていってもMECEになります。あるいは「15歳以下=子供」「16-30歳=若者」「31-50=中年」・・・みたいな分け方をしていってもMECEです。

こういうものから考えていくと、シンプルです。

曖昧なもの(概念的なもの)はMECEになりにくい

一方、曖昧なもの、解釈の余地があるものは、MECEにするのが難しいです。端的に言えば「色」とか「形」とか言いだすと、難しい。

例えば、赤・青・黄色 と分けると、紫は赤?青?となります。緑は黄色?青?とかも議論です。白とか黒も困りますよね。こういうものは致命的なほどにモレが出やすいです。

車、バイク、自転車などの区分も、モレやすいです。こういう概念的な区分は、そもそも「全体」を定義しにくいんですよね。例えば「タイヤの付いた乗り物」と定義したとすると、電車は車輪だから入れなくて良いのか?とか、飛行機もタイヤついてるんじゃないの?とかいう話になります。さらに、区分が恣意的なので、ダブりやすくなります。車、バイク、自転車・・・と砕いていく中で、電車、と思いついた次には、いきなり、バス、とか思いついちゃいます。いやいや、バスは車だろ(=ダブってる)。

それにとどまらず、賢い人ほど「自家用」と「業務用」という上位概念で分ければ解決!、などという小手先の技に走ってしまいがちです。これは手法としては正しいのですが、安易に(というか、深く考えずに)やると、「自家用」では”車”とくくられている概念が、「業務用」では”バス”・”タクシー”とかって分けられちゃったりして、「レベル感」が違う、という別の問題を孕んでいきます。(※レベル感については、別途、解説します)

余談はさておき、概念としてのモレやダブりは枚挙にいとまがありません。専門書・学術書・文芸書・趣味に関する書籍・・・この区分の行き先は、モレもダブりも起こりまくりマクリスティでしょう。

一方で、概念でも「優良顧客」「通常顧客」などは”定義の問題”でMECEに定義できたりします(RFMの閾値を設けて、それを一つ以上超えていれば優良顧客、とする、など)。定義を明確にしつつ、高度に概念化できるならば、MECEは実現できます。尚、この場合のコツとしては「優良顧客」「非重要顧客」とかって分けないことです。”優良”の対義語として”不良”が適切でないので、似た印象のある”非重要”を持ってきた、という発想だと「優良=重要なのか?」という哲学論争が勃発し、定義があいまいになり、ダブりやモレの原因となります。絶対にそうなります。断言できます。ほんとに言葉って重要なんです。こういう場合は、「重要顧客」「非重要顧客」と、概念上(=言葉・表現として)明確な対立概念であることが分かるようにしておきましょう。

基準が明確なものでも、組み合わせたときに間違えやすい

続いては、組み合わせ、です。同じ対象物に付与された複数の属性を「クロス」でみようとすると、困ったことになりがちです。これは、明確な属性同士(例えば性別と年齢)をクロスにするときにも起こります。

性別、すなわち、「男」と「女」と分ければMECEです。ここに、クロスで年齢区分を加えたい場合「子供」「若者」「中年」「老年」とクロスにする際に、ミスしがちです。

「子供」「若い女性」「若い男性」「中年女性」「お年寄り」

とかいう区分にした結果、「中年男性」がモレている、みたいな感じですね。

strategic_words_MECE_001

あるいは

「子供」「若い女性」「男性」

と区分して、「中年女性」「老年女性」がモレている、「子供の男性」は「子供」に入るのか「男性」に入るのか良くわからない(ダブっている)というようなことになりがちです。

strategic_words_MECE_002

ちゃんと手順を踏めば間違えないけれど、いきなり分けようとしたときに、失敗しちゃうわけです。こういうのは、上記のように「図にしたら一目瞭然」なので、何と何をクロスにしてるのか?を常に明確にしていくと良いと思います。

MECEだと、何が嬉しいの?どういう時に使えるの?⇒次回に続く

ということで、本日は「MECEに分ける」ということについて、めちゃめちゃシンプルに解説しました。次回は、MECEにしたら、どんな良いことがあるのかについて考えてみたいと思います。

関連記事:考え方を考える|敢えてMECEにこだわらない

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