ギックスの本棚|画集「ナプキンアート・オブ・ティム・バートン」<ヴィレヴァン限定>:弘法、筆を選ばず。バートン、紙を選ばず。

AUTHOR :  田中 耕比古

DRAWHOLIC(絵描き中毒)の本領発揮!

【Tim Burton】画集「ナプキンアート・オブ・ティム・バートン」<ヴィレヴァン限定>

本日は、僕が大好きなティム・バートンさんの画集「ナプキンアート・オブ・ティム・バートン」をご紹介します。

アジア地区では「ヴィレッジ・ヴァンガード限定取扱」らしいですよ。ということで、ヴィレッジ・ヴァンガード・オンラインの商品ページにリンクしておきます。

溢れる才能は、具現化させよ

さて、本書は「画集」ですので、殆ど文章はありません。唯一、文章らしい文章があるのは、この序文です。全文引用します。

Why Napkins? Quite simply, I like to draw on whatever surface happens t be available to me. It’s therapeutic. With all of the travel I’m often in restaurants and bars, and the easiest blank surface (aside from the tabletop or the walls which might not be appreciated) are napkins. If nothing else, it’s an interesting reminder of places and moods. I also want to encourage others to create, however, whatever available. It is not so much about the result but the process. For example, feel free to draw in this book if the urge strikes. I’ve left space on this napkin, just for you.

Tim. Burton

出所:THE NAPKIN ART OF TIM BURTON 序文より

要するに「なぜ、ナプキンなのかって?僕はとりあえず、目の前に何かあれば描いちゃうんだよ。旅先でレストランやバーに行ったら、ナプキンしか書くものないじゃん?」ってことです。

ティム・バートンは才能に満ち溢れていると僕は思うのですが(関連記事:美術手帳「ティム・バートンの世界へ、ようこそ!」)、その溢れる才能を、いついかなる場においても、常に具現化することに力を注いでいるのは、本当に素晴らしいと思います。

ちなみに、本書に掲載されている実際のアート作品を引用するのは不適切だと思いますので、ここでは控えますが、「ティム・バートンの世界観をよくあらわしている」と言えばお分かりいただけることでしょう。ファンは、必ず買うべきですよ。3,000円の価値は十分あります。

どんな才能でも同じ

このティム・バートンの「機会があれば、頭の中のイメージを絵に落とす」という作業は、絵に限らず、万物に関して重要だと思います。

実は、描く、もしくは、書くという作業は、頭の中にある「完成されたイメージを紙に写し取る」ということではありません。「紙の上に描く/書くうちに、そこからインスピレーションを受けて、イメージを膨らませる」という作業が行われています。

僕は、絵が得意なわけではないのですが、何かを描くときには、一本の線を描いてみて、その線を元に何かを考えている、という気がしています。(模写するとか、静物画を描く、というときは違うのかもしれませんが・・・ っていうか、そういう描き方をしているから、あまり上手じゃないのかもしれません。左脳的すぎるのかも。)

文章においてはもっと顕著です。書かれない思考は思考ではない、というお話は何度もさせていただいています(関連記事:シンプルにする前に「文書化」しよう)が、書いてなんぼ、です。僕のような思考中毒者、すなわちTHINKAHOLIC(シンカホリック)も、考えた、というのならば、OUTPUTとして何らかの形で具現化させていくことを好みます。

弘法は筆を選ばない。バートンは紙を選ばない。では、あなたは・・・?

「弘法、筆を選ばず」という言葉があります。そういう言い方をするならば「バートン、紙を選ばず」とでも言うべきでしょう。

さて、ホワイトカラーである皆さんは、いったい、「何を選ばず」でしょうか。(ちなみに、僕は、紙も筆も選んだ方がいいという派閥です。)

僕の答えは「時と場所を選ばず」です。バスの中でも、電車の中でも、ジムのランニングマシーンで走っていても、食事中でも、本を読んでいても、映画を観ていても、お風呂の中でも、例えベッドで寝ていたとしても、考え続けましょう。そして、可能な限り書き留めるのです。もちろん、彼女とご飯を食べながら別のことを考えていると怒られることもあるでしょうし、ミーティング中に上司の話を聞かずに考えているのも困りものではあります。しかし、考えに考え抜いて価値を出すことが、(プライベートはさて置いて)少なくとも仕事における評価に繋がります。とにかく、考えに考え抜いて、答えを出すのが、「考える力」を鍛えることであり、考える才能に恵まれたモノの使命です。

敬愛するティム・バートンのような映像づくりの才能は僕にはありませんが、考える事では、世間様に負けないように頑張っていきたいと思います。

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