第10回:8月の結果報告”やってる人と、やってない人”|「きこえ~ご」を使ったギックス全社員の英語力向上プロジェクト

AUTHOR :  田中 耕比古

やらされ感ってあるよね。

(本企画は、楽しくみにつく英語学習アプリ「きこえ~ご」を提供する株式会社ReDucateから学習ログデータの提供を受けつつ、法人契約でサービス使用料を支払ってガチで英語力向上に取り組むプロジェクトです。)

連載第1回で設定した「罰金ライン」を適用し、8月の学習実績を振り返っていきます。

学習実績

さて、2016年8月の学習実績です。

TOPは、社長 A。理解不能の1万EP超えです。しかも、2か月連続。前回も言いましたが、1万EPってのは、100時間程度の学習を意味します。

2位・3位は、2800程度と安定している役員Hと社員Y.H.です。田中は、今月は頑張り切れず、4位に陥落。

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罰金対象は3。合計2,000円。累計19,500円。

先月に引き続き、今月も3名の罰金者がでてしまいました。

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罰金を払うメンバーが出続けるこの感じ、よくないですね。

月次推移+累計獲得EP

今月も、月次の獲得EP推移をチェックしてみましょう。

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前月に引き続き1万EP超えの、社長の振れ幅にやられて、グラフが良くわかんないことになってます。

続いて、累計です。

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社員Y.H.と役員Hの傾きは安定してますね。また、田中も、平均並みをキープ、2か月前から参戦した社員K.S.は、なかなか順調です。

ノイズを排除してみる(again)=グラフから社長(赤いライン)を除く

先月も述べた通り、今回の社長のやりこみ方は、分析者の観点から見るとノイズです。今回も外してみてみましょう。(まぁ、このやり込み方があと1-2ヶ月も続くと、全体傾向として「それが普通」ということになりますので、ノイズと呼ぶには無理が出てきます。)

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  • 役員H、社員Y.H.は、3,000前後で安定。
  • やはり、罰金ラインの1,000EP前後に集団が発生

という感じですね。ただ、なんとなく、全体的に下降傾向なんじゃないかな、と思えたりもします。

そこで、「平均」の母集団からも、社長を外してみましょう。

平均からも社長を除く

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「下がってると言われると下がってるかもだけど、明らかに下がってるかって言われるとそんなこともなさそう」って感じですね。(まぁ、社長の振れ幅で平均がブレまくっててよくわからんかった、が正直なところなわけです)

さて、ここから何を読み解くか。考えられるのは「下がってる人と、上がってる人がいる」ってことです。その2者が相殺しているんですね。

じゃぁ、誰が上がってんの?

そうなると気になるのが「誰が頑張ってるの?」って話です。

1月から8月までの8か月間のデータがたまってきましたので、各人の月次獲得EPを、前半(1-4月)と後半(5-8月)の2つに分けて、それぞれの「月あたり獲得EP」を見てみましょう。

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なんと、前半に比べて後半の方が上がっているのはたった3人という結論に。(社員K.S.は、後半から参加のためカウント外です。)

大幅アップの社長を除くと、社員I.K.と田中の2名だけです。(※何度も言いますが、社長Aは、5月に”0EP”ということになっているので、月あたりに平均しても何も読み解けません。)I.K.および田中は、月あたり400EP程度の増加ということになります。

要するに、大半の社員は、開始直後よりも、やりっぷりが甘くなっているわけですね。特に、月間1,000EP前後の4人は

  • 圧倒的なまでのやらされ感
  • 罰金さえ回避できればいいやという逃げ腰感
  • 英語をできるようになりたいわけではないという成長意欲の無さ

が透けてみているような気がします。いや、もちろん、忙しいんだとは思うんですけどね。でも、英語って、できた方がいいと思うんだよね。ほんとにね。

尚、社員H.R.の「後半の月平均獲得EP 2 」というのは、後世に語り継がれて良いと思います。(むしろ「1,000円払えば文句ねぇだろ」という潔ささえ漂っていますね。)

何事も、「やらされている」って思って取り組んでいると身につかないと思うんですよね。っていうか、これくらい徹底的に監視して罰金まで設定してるからこの程度の「やらなさ」で留まっているんだろうなと思うと、世の中のこういうサービスを法人が導入しても、社員がまじめにやるわけない、って思う次第です。モニタリング、まぢ大事。

分析視点からのまとめ

今回も、前回に引き続き【平均の罠】に関するお話でした。ポイントになるのは「平均が上がったか下がったか」ではなく「上がった人数と下がった人数ではどちらが多いか」という視点を持ったことです。

一般的に「平均」というもので語っているのは「個々人の独特の動きを”ならして”みるとどうか」というお話です。これは「平均でみとけば、それで十分」ということではありません。「本来なら、個々人の動きを見るべきだが、それをうまく見ることが難しいので、”とりあえず”平均でみてみた」というだけなんですよね。

平均で見ると見誤りがちなことも、今回のように、個人単位まで分解すると、何かしらの傾向が見えてくることがあります。

こういう話をすると「いやいや、10人くらいだからそうやって見られるけど、1万人だったらどうするんだよ」みたいなことを言われたりもするんですが、「条件を決めてカウントするだけなら、目検する必要ないでしょ。1万人でも100万でも余裕でしょ。」というのが回答になりますね。

僕が個人的に好みなのは、今回のように個人の前後の増減をみるのではなく、閾値を決めて、やり込み具合を「高・中・低」の3段階に分けて、その推移を追うことですね。サンプルが多い時には、このアプローチによって、かなり如実に「実態」を捉えられるようになります。お勧めです。(もちろん、5段階にしてもいいですし、期間を2つではなく、3つや4つに区切っても良いです。ただ、変化のバリエーションが多くなりすぎて、エクセル等で整理するときには、ややツラくなります。まずは、3段階×2期間くらいが妥当だと思いますよ。もっと細かくやりたいときは、弊社のようなプロにご相談いただければ幸いです。瞬殺でご対応します! 笑)

 

だめだ、、、今月も余談が多すぎて、動画視聴傾向の話に入れませんでした。来月こそは、個人別の動画視聴数の推移を確認してみたいなと思います。また、完了動画数という観点でも分析をしたい・・・んだけどなぁ・・・できるかなぁ。

※本連載のまとめはコチラ

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