「仕事の基礎力」補完計画|第33項:仕事重視の期間を上手につくる(p.196~)

AUTHOR :  田中 耕比古

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田中 耕比古
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ワークとライフを、どうバランスさせるべきか

本連載は、2016年11月に発売された『デキる人が「あたり前」に身につけている! 仕事の基礎力(すばる舎)』の内容に、具体例や詳細な説明を追加したり、ページ数の関係で割愛せざるを得なかった図版などをご紹介する解説記事です。(書籍の概要はコチラをご参照ください。)

本日は、第33項「仕事重視の期間を上手につくる(p.196~)」に関連して、ワークライフバランスについて解説します。

大前提:体を壊しちゃ元も子もない

書籍内では書ききれませんでしたが、ワークライフバランスという話題において、何はさておき大前提となることがあります。それは「体を壊すようなことは、あってはならない」ということです。そして、もちろん「精神(こころ)を壊すなんて、言語道断」です。

「体を壊してでも、成長のために働こう」とか、「精神を病むのは、弱い人間だ」とか、そういうことを言う人とは、距離を置いて大丈夫です。人間は、結構簡単に壊れます。働きすぎはお勧めできません。

ふつうの状態においては、”いい天気の朝”は「気持ちいいなぁ」と感じるはずです。例え、ネガティブな気持ちを抱いたとしても、それは「こんな良い天気に、会社に行くのはいやだなぁ」という程度でしょう。しかし、働きすぎて精神的な限界を超えてくると「いい天気だから、死にたい」とか思っちゃったりします。いや、ほんと、意味わかんないですよね。

そんなになるまで、働いちゃダメです。それが大前提。

働きすぎると壊れます。

僕自身、毎日9時5時で働いていた時期があります。ええ、9時→17時じゃなくて、9時→翌5時です。そういうことすると、ほんとに不眠症とか、味覚障害とかになるので、そういう「人間としてオカシイ状態」になるのはやめましょう。

こういう状況下では、肉体的にも精神的にも追い込まれてしまって、自分で自分をコントロールできなくなります。僕の場合は非常に幸いなことに、体に変調をきたしたとわかった際に周囲の理解とサポートを得られましたので、しっかりと休養することができました。その結果、何とか社会復帰ができています。ありがたいことです。しかし、復帰できない人もいます。そして、自殺してしまう人もいます。そんなことになったら、成長もクソもありません。一番大事なのは、体であり精神です。

尚、精神的に追い込まれないための一つの方策として「体を鍛える」というのがあります。これは、かなりお勧めです。健全な精神は健全な肉体に宿る、と言いますが、ほんとですよ。できるだけ、筋トレとかジョギングとかしましょう。ちなみに、一番の効果は「運動したら疲れて寝るから、不眠症になりにくい」ことですよ。笑

ということで、前段が長くなりましたが、以降のお話は、決してそういう「人間としてオカシイ状態」の話ではないという前提で読み進めていただければと思います。

本題:仕事の”貯金”をつくろう

僕は、書籍の中でワークライフバランスについてこのように述べました。

いくらワークライフバランスが大事だと言っても、1時間単位でバランスをとろうと30分働いて、30分プライベートに費やす人はいませんよね。であるならば、1日単位でバランスをとるために毎日定時に帰る必要はなさそうだ、と思えてきませんか?

極端なことを言えば、最初の20年間はすべての時間を人生に捧げて稼ぎまくってアーリーリタイアメントを実現し、残りの20年を遊んで暮らす、というワークライフバランスもあるかもしれません。

もう少し現実的なところだと、「新卒1年目は仕事を8,9割にしてみる」とか、「今月だけは何もかも忘れて仕事に打ち込む」とか、そういう「仕事が濃い時間」をつくるという選択肢があるのではないかと思うのです。

つまり、タイムスパンを1日単位で考えるのではなく、もう少し長いスパンで考えてみようよ、と言っているわけです。

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もちろん、最初の例のような「20年でアーリーリタイアメントが可能なくらい稼ぐ」を目指すと、先述した「人間としてオカシイ状態」に近いレベルで働くことを求められてしまうと思います。もちろん、それでも良い、という考え方もあるでしょうが、個人的には、さすがにお勧めしかねます。

そこで、後者のような「仕事に打ち込む一定期間(仕事重視期間)」を設定し、そこで”仕事の貯金”をつくってみてはどうか、という話になるわけです。

ご存知の通り、貯金(比喩的表現ではなく、実際の貯金)は生きていくうえで非常に重要です。いくらあっても困りませんし、無いと困ります。貯金があれば生活にゆとりが出ます。だって、必要な時に取り崩すことができますからね。

仕事の話でも同じです。仕事の貯金を作っておけば、それを取り崩す=活用することによって、仕事に余裕が生まれる=効率的に進めることができるわけです。

貯金は「後で使う」もの

ここでのポイントは、貯金は貯めないと使えない、ということです。前借はできません。

反対に、一旦貯めてしまえば、いつでも好きな時に使えます。要するに、若手のうちに仕事重視期間を設けて”仕事の貯金”を作ってしまったほうが、後々、楽チンなわけです。

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ワークもライフも、小さいよりは大きい方が楽しそうじゃない?

但し、残念ながら、そう簡単に「先行逃げ切り」を許してくれるほどには、世の中甘くありません。いや、可能・不可能の話をするならば、可能です。

というのも、「ライフで求めるものが小さければ、ワークで得るものも小さくてOK」なのです。ワークライフバランスは、読んで字のごとく「ワークとライフがバランス(均衡)している」という状態です。天秤に乗せて釣り合えばよいのですから、片側を小さくすれば、反対側も小さくて良いのです。一方で、どちらかを大きくすると、反対側も大きくないとバランスしません。

ここは、意見の分かれるところだと思いますが、僕は「小さい方に合わせて縮小均衡型を目指すよりは、どちらも可能な限り大きくした方が楽しいんじゃないか」という流派に属します。

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まとめると、「ちょっとでも”大きな”ワークとライフで均衡をとることを目指し、そして、均衡するタイミングは人生の後ろの方でも良いんじゃないかと割り切って、若いうちは仕事の貯金づくりに精を出すこと」が、僕のワークライフバランス戦略なわけです。

結局は、選択の問題。

くどくどと説明してきましたが、これらはすべて「選択肢」の話です。どの道がベストか一義的に決められるものではありません。ただ、覚えておいていただきたいのは「ワークライフバランスを志向するとしても、選ぶことのできる道は、意外とたくさんある」ということです。

心と体の健康に留意しながら、自分なりのベストな「ワークライフバランス」を実現していただけると良いなと思います。(かくいう僕もいろいろダメダメなので、しっかり反省しつつ、前向いて頑張る所存です。)

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