配信してるのに、なぜ成果が出ない?──Mygru CRM for LINEで実現する、行動データを活かしたCRMの可能性

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近年、顧客接点がオンライン・オフラインを問わず多様化する中で、企業は「誰に・どんなタイミングで・どのようなメッセージを届けるか」を高度に設計する必要に迫られています。

先日ギックスが新たにリリースした「Mygru CRM for LINE」は、購買前後の顧客行動データを活用しLINEメッセージ配信の最適化とコスト削減を支援する、当社のマーケティングツールMygru(マイグル)の拡張モジュールです。

今回は、この”行動”を軸に顧客理解を深めるCRMにまつわる思想とこれからの可能性について、Mygruのプロダクト開発を率いる堀越豪に話を聞きました。


Q.LINE公式アカウントを活用したメッセージ配信で、企業がよく直面している課題にはどんなものがありますか?

「配信はしているけれど、お客様に刺さっている実感がない」という声は多いと思います。よくあるメッセージ配信では、“年齢・性別・地域”といった静的な属性情報をもとに、セグメントを区切ります。しかしそうすると、顧客の実際の関心や行動とのズレが大きくなりやすいんです。

例えば、ある小売店のLINE公式アカウントに「最近店舗に立ち寄ったが、何も買わなかった方」と「数年前に登録して以来、一度も来店していない方」が友だち登録しているとします。どちらも「30代・男性・港区在住」というセグメントに分類されるとしても、店舗からメッセージでクーポンを配信した場合、刺さりやすいのは前者の顧客ですよね。

静的な属性情報だけではこうした顧客の姿は見えてきませんし、POSデータの購買履歴でも不十分です。そこで重要になってくるのが、購買前も含めた行動データです。

Q.Mygru(マイグル)が「行動データで顧客を理解するマーケティングツール」と題しているのも、この重要性が由来なんですね。

はい。Mygruでは、オフラインを含めた行動データの可視化・分析によって、顧客理解に基づいた施策を検討・実行することが可能です。

具体的には、Mygruを活用してLINEミニアプリを構築し、キャンペーンを実施します。その中で

  • 指定の場所にある二次元コードを読み取る
  • GPSチェックインをする
  • 動画を視聴する
  • サイトにアクセスする
  • アンケートに回答する

などの行動をミニアプリ上でしていただき、達成するとスタンプを獲得できたり、特典があたる抽選に参加できたり、というミッションを展開します。

▲Mygruで構築したLINEミニアプリでのキャンペーンイメージ

こうしてキャンペーンで獲得したスタンプの数や種類、ミッションのクリア度合いといった「キャンペーン参加者の行動から得られる興味関心度」や、アンケートの回答結果、インセンティブの活用状況などを通じて顧客の状態を可視化することで、LINE公式アカウントだけでは難しい、顧客の行動データに基づいた新たなセグメント分けが可能となります。

ギックスではこれらの行動データも含めて「ゾクセイ」という分析概念で定義しており、より解像度の高い顧客理解を目指しています。

Q.そんなMygruの拡張モジュール「Mygru CRM for LINE」は、どんなサービスなのでしょうか?

「Mygru CRM for LINE」は、前述したMygruでのキャンペーンで得られた顧客の行動データによる新たなセグメント分けをもとに、顧客の状態に応じた細やかなメッセージの出し分けや、効果の高いセグメントの発掘、配信対象の絞り込みなど、LINEメッセージ配信の最適化とコスト削減を両立することが可能になります。

例えば最初に例としてお伝えした「最近店舗に立ち寄ったことがある」という行動データをあらかじめMygruでのキャンペーンを活用して取得しておくことで、より”刺さりやすい”顧客に狙いを定めてメッセージを配信することができるのです。

また、配信作業ではLINEのユーザーIDを抽出してメッセージングAPIを連携する工程は不要で、Mygruの管理画面上でセグメント分けから配信までスムーズに実行できます。

▲Mygru CRM for LINEの管理画面イメージ

Q.Mygruで得た行動データをそのまま活用できるんですね。他にも特徴や他社サービスとの違いなどがあれば教えてください。

LINEと連携できるCRMツールは世の中にたくさんあり、それらも「タグ付け」によって、静的な属性情報だけでなく、行動データ(ゾクセイ)を紐づけることも可能です。
ただし、その多くはWEB上でのアクセス解析(流入経路、クリック等)やアンケート結果といった、オンライン上での行動に限られています。

Mygru CRM for LINEは、「実際にその場所・店舗に行った」「クーポンを利用した」といったオフラインでの行動データや、購買以外の情報も活用できます。そのため、より高精度で効率の良いセグメント配信が可能になります。

例えば「キャンペーンで●個以上のミッションをクリア」し、「獲得したクーポンを期限内に利用している」顧客を、ロイヤルカスタマーとして定義することもできます。そうした顧客に向けて、次のフェーズの施策を展開する、というアプローチも有効です。
さらに「ロイヤルカスタマーを増やすためには、どんな行動を取る顧客にアプローチすべきか」という観点でデータを分析し、再びキャンペーンを設計・実施することで、行動データの蓄積→分析→施策反映の好循環を生み出すことができます。その結果、顧客体験価値(CX)の向上にも繋がっていくと考えます。

Q.ありがとうございます。最後に、Mygru CRM for LINEの今後の展望についてお聞かせください。

将来的にはクライアント様の運用負荷を抑えられるように、複雑な条件設定の効率化や、配信の自動化といった機能も盛り込んでいきたいと考えています。
また、1to1マーケティングの要素も取り入れて、顧客一人ひとりに最適な提案をお届けできることを目指したいですね。

Mygru CRM for LINE は、「配信ツール」から一歩進んだ「顧客行動理解ツール」として、企業のCRMのアップグレードを支援していきたいと思います。


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