ギックスの本棚/北斗の拳で英語を身につける本(北斗の拳English研究会 著|宝島社)

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コンテンツ is KING.

はろー、えぶりばで。今日は、ジャパンのヒューミッドなサマーをエンジョイできるゴキゲンなイングリッシュテキストを紹介するぜ。いぇぁ。Yo!

と、ちょっとキャラが定まっていないまま始めてしまってスミマセン。本日は、ちょっと変わった英語テキスト「北斗の拳で英語を身につける本」を読み解いてみたいと思います。(尚、姉妹本として「ガンダムで英語を身につける本」もあります。)

本書の概要

北斗の拳が「英語だったら」ということで、北斗の拳の名台詞を対訳方式で学習できるテキストです。

正直なところ、北斗の拳を読むたびに「こいつら、日本語喋ってるけど相当日本人離れしてるよなー」と常々思っていたので、彼らが英語で話すのも、それはそれで納得感あります。

また、明らかにアメリカンなアインさんは「Mr.アインの実践英会話」ということで、北斗の拳の世界観とは全く関係ない英会話を教えてくれたりします。さすがだぜ、空気読めない感じだぜ。アインさん。

使えない英語が盛りだくさん

というわけで、対訳方式で「漢(おとこ)」達の名言が、バンバン英語にされていきます。

ケンシロウとシンの会話も英語です。

ケンシロウ:貴様の奥義を破ったのは怒り、執念に勝る俺の怒りだ!
Kenshiro: It’s my anger that enabled me to break your arcanum – the anger that is stronger than obsession!

シン:お・・・俺の命はあとどれくらいだ
Shin: How much longer can I live?

ケンシロウ:血の十字架(ブラッディークロス)の形に秘孔を突いた。お前の紋章を抱いて死ね!1分だ。
Kenshiro: I stroke your vital points in the shape of Bloody-Cross. Go to hell with your emblem! You got one minutes left!!

拳王ラオウの、あの名台詞も英語です。

ラオウ:わが生涯に一片の悔いなし!
Raoh: I have no regret in my life!

イチゴ味でもおなじみ、聖帝サウザー様も英語です。

サウザー:おれのからだは生まれついての帝王の体!だれも 俺を倒すことはできぬのだーっ!!
Thouzer: I’m born as the emperor with a indestructible body! No one can destroy me!!

サウザー:ひ・・・退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!! 帝王に逃走はないのだーーーー!!
Thouzer: I won’t back down, compromise or regret!! The emperor won’t run away!!

乱世ではない現代社会において、こんなに熱く魂を揺さぶる英語を使う機会があるとは思えませんが、いつ、日本語圏でないところで、乱世に巻き込まれるかわかりませんので、しっかり本書で勉強しておく(+死ぬ気で体を鍛えておく)ことが重要です。多分。

”北斗の拳”という題材を選ぶ意味

すでに十分ご理解いただけたことと思いますが、本書は、この本を読んだら英語ができるようになる!という感じをま微塵も与えてくれない怪作なわけですが、その一方で「題材選びの重要性」については、熱く教えてくれていると思います。

北斗の拳という題材が、そもそもぶっ飛んでいるために、それを「正面から取り上げる」だけで十分面白い、という話はギックスの本棚/北斗の拳 イチゴ味でも書きました。つまり、元ネタとして「大真面目に変なことをやっているが、ギャグ漫画ではなく”シリアス漫画”だから余計に面白い」ということですね。

そして、書籍を作る側から見ると「固定ファンがいるから、きっと売れるだろう」という読みが立つわけですね。(まぁ、実際には、姉妹作である「ガンダムで英語を身につける本」(初版2007年)が既に11刷を重ねているのに対して、初版2009年の本書がまだ2刷という状況だったりしますが・・・)

一見、関係なさそうなものを繋ぐ=創造性

僕は、こういうコンテンツの作り方を「イチゴ大福方式」と読んでいます。一見すると、直接は繋がらないものを「つなぐ」ことで、新しい何かを作り出すわけです。うろ覚えですが、矢沢栄吉さんも「世の中にはモノが溢れてる。どれを選ぶかがセンスだ」みたいなことを言ってた気がします。ゼロからイチを作るだけがクリエイティビティではなく、イチ+イチをヒャクにするのもクリエイティビティなわけですね。(今回の場合は、英語xマンガ・アニメの名作=??? ということになります。)

イチゴ大福は、イチゴを好きな人にも、大福を好きな人にもアプローチできるというメリットがあります。さらに、その2つを合わせてみることで新しい価値を生み出せれば大成功!となるわけです。一方、リスクもあります。それは、イチゴは好きだがアンコは嫌いな人や、大福は好きだがイチゴは好きじゃない人には敬遠されてしまう、ということです。

本書の場合、北斗の拳の名言を英訳したからと言って、これさえ読めば「使える英語」が増えるわけはないです。しかし、英語なんてものは、結局は「どれだけたくさんの”英語”に触れるかが問題」だったりします。英語を敬遠している人が、こういう「自分の知ってる何か・興味のある何か」をきっかけとして、英語に触れることになれば、それで「英語力アップの第一歩」となるわけです。ダイエットと同じです。痩せる人と痩せない人の違いは、”やるか、やらないか”だけです。(関連記事:ギックスの本棚/なぜ一流の男の腹はでていないのか

そういう意味で、この組み合わせには「北斗の拳に興味がある人で、英語に対して課題意識がある人」に対しては、非常に意味のある英語教材だと僕は思います。(まぁ、「ガンダムで英語を身につける本」の成功に味をしめた二番煎じだった可能性も感じますが・・・)

この機会に英語力UPを目指したい、と願う北斗の拳ファンのアナタに、哀しき次兄トキの名言を贈って終わります。

Toki: This is what I wanted. I’d be happy to!!


北斗の拳で英語を身につける本

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