締切間近! ビジネス用途で Windows 10 にアップグレードすべきか? /ベンチャー企業の快適オフィスづくり

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オフィスパソコンを Windows 10 にアップグレードするメリット/デメリットについて

Windows 10 への無償アップグレードは2016年07月29日で終了します。しかし、正直なところ Windows 10 へのアップグレードについて、世間ではあまり良い噂を聞かれず、「勝手にアップグレードされて大変だった」などのネガティブな内容が多いです。今回は、様々な情報や実際Windows 10を使ってみた感想などから、ビジネス用途で Windows 10 にアップグレードするメリット/デメリットについて説明したいと思います。

Windows 10 へのアップグレード対象のOS

今までMicrosoft社は、2バージョン下までのOSをアップグレード対象OSとしてきました。今回の Windows 10 アップグレードも2バージョン下の Windows 7 以降のOSをアップグレード対象にしています。また、アップグレード後のグレード(Home / Pro)は、元のOSのグレードによって異なります。

上記の表のとおり、Windows Phone 8.1 や Windows 8.1 with Bing も対象になっていることから、一部のWindowsスマホやスティックPCのOSについてもアップグレードの対象になります。

そもそも Windows 10 への無償アップグレード期間が過ぎるとどうなる?

Windows 10 への無償アップグレード期間が過ぎると有償でアップグレードする事になると思います。現在、Windows 10 へのアップグレード専用のパッケージは販売されてなく、下記のようなOSが入っていないパソコンを対象にしたOSパッケージのみが販売されています。これらを使えば Windows 10 へアップグレードができると思われます。(実際、購入していないため、断言はできません)

Windows 10 にアップグレードするメリット

OSのサポート期間が延長される

OSにも寿命があり、それがOSのサポート期間になります。OSはリリースされてから約10年でサポート期間が完全に切れ、それ以降はOSに何か問題があってもMicrosoft社は助けてくれません。

このサポートには、2種類あり、OSリリースから約5年で切れる「メインストリームサポート」と約10年で切れる「延長サポート」があります。現在、Windows 7 はメインストリームサポートが終了しているため、2015年01月13日以降は、OS付属のアプリのアップグレードやバグ修正パッチ(ソフト)はリリースされませんが、セキュリティ関係の修正パッチはリリースされるため、多少、不安は残りますが、継続して使うことができます。

また、Windows 10 へのアップグレード対象外ですが、延長サポートが切れた Windows XP は、今後何かあってもセキュリティ関係の修正パッチはリリースされないため、使い続けることは危険です。(一部、例外で修正パッチがリリースされたこともありますが)

現在のところ、Windows 10 のメインストリームサポートは2020年10月13日、延長サポートは2025年10月14日で終了予定ですので、アップグレードを行えば、パソコンが物理的に壊れるまでサポート期間が切れることは無い程です。 (参照:マイクロソフト サポート ライフサイクル)

セキュリティが強化される

Windows は、バージョンアップする度にセキュリティが強化されてきたらしいです。Windows 10 からは「Windows Hello」という生体認証ソフトが標準インストールされ、指紋認証などをOSレベルで行えるようになりました。

また、Windows 8 以降に標準でインストールされるようになった「Windows Defender」というセキュリティソフトがありますが、こちらは、別のセキュリティソフトが入っていれば不要らしいです。

新しい機能が使える

仮想デスクトップ

Mac OS や Linux OS のようにデスクトップの画面ごとを切り替える「仮想デスクトップ」という機能が追加されました。これでウィンドウを沢山開いている状態から、仕事を切り替えたい場合に簡単にまっさらなデスクトップを用意することができます。この機能を使いクライアントにレビューする場合、会議中に議事録を取っていたデスクトップから、新しいデスクトップを用意してクライアントに画面を見せることができるようになります。(もちろん普段からデスクトップに重要ファイルを保存しないことが前提ですが)

タッチ操作が向上

Windows 10 からは、今まで別物だったWindowsスマホ/タブレットのOSが Windows 10 に都合されました。それもあってなのか、Windows 10 からはタッチ操作が、大きく向上したらしいです。(私のパソコンはタッチ操作ができませんので確認していません)

スタートメニューの復活

個人的な意見でしょうが、Windows 10 のスタートメニューの復活は非常に嬉しく思います。Windows 8 の使いにくいところに「スタート画面になって操作しにくくなった」という意見を良く耳にします。Windows 10 は、標準でスタートメニューになり、設定でスタート画面にすることも可能です。

今後も機能のアップデートが期待できる

Windows 10 は、近日中にAnniversary Updateと呼ばれる、大規模なアップデートが行われる予定です。それによって、開発者には馴染みがあるUbuntu(Linux) Bashシェル、ペンデバイスによる操作性向上などが行われる予定です。また、今後も様々な機能拡張が Windows 10 で行われる予定です。

Windows 10 にアップグレードするデメリット

アップグレード作業に時間が掛かる

Windows 10 へのアップグレード処理には、非常に時間が掛かります。Windows 10 のインストールイメージのダウンロードからインストール、そして何回かのOSの再起動が行われます。インストール作業からはパソコンは使えなくなり、パソコンの状況にもよりますが2~3時間ぐらい使えなくなる場合があります。ずっとパソコンの前に張り付いている必要はありませんが、アップグレードが完了するまで仕事が止まるのは痛いです。また、ノートパソコンの場合には、処理時間が長くなっても大丈夫なように電源を指してアップグレードを行った方が良いと思います。

また、Windows 10 へのアップグレードには、ハードディスクの空き容量が20GB必要になります。32ビットの Windows 10 へのアップグレードは、もう少し空き容量が少なくても良いとの個人ブログの報告もありますが、実際にどれだけの空き容量が必要かは、Microsoft社の公式ホームページからは見つけることができませんでした。そのため、多めに空き容量を確保した方が良いと思います。

最新のデバイスドライバが必要になる

私も経験しましたが、Windows 10 アップグレード後に前のOSで認識していたパソコンのデバイス(機能・機器)が使えなくなる場合があります。私の場合は、内臓マイクのデバイスでしたが、新しいデバイスドライバをインストールするまで認識されませんでした。

同様のケースが非常に多いようで、 Windows 10 へのアップグレード関係の相談掲示板の多くは、この手の相談が多いです。特にディスプレイアダプターは、画面表示を行うために重要なデバイスですのでデバイスドライバを最新の状態にしてからインストールした方が良いと思います。

全てのパソコンが Windows 10 にアップグレードできるとは限らない

最近1~2年の間に販売されたパソコンは、だいたい大丈夫だと思いますが、対象のパソコンが Windows 10 にアップグレードできるかをメーカーのホームページで確認することが必要です。メーカーのホームページに行けば、最新のデバイスドライバやアップグレードの方法などが掲載されている場合もあります。もし、対象のパソコンが、メーカーで Windows 10 アップグレード対象外でも Windows 10 にアップグレードできる可能性はありますが、何かあっても自己責任になる場合があります。

上記はNECの Windows 10 へのアップグレード特設サイトです。このように丁寧に注意点を教えてくれるメーカーもあります。

Windows 10 に対応していないソフトウェア、パソコン周辺機器がある

だいたいのソフトウェア、パソコン周辺機器は、Windows 10 へのアップグレード後も使用できます。しかし、OSに依存するような機能を使ったソフトウェア、パソコン周辺機器は使えなくなる可能性があります。私が経験したものでは、パスワードロック機能付きのUSBメモリが、Windows 10 に未対応で使えませんでした。そのため、主要なソフトウェア、パソコン周辺機器ついても、事前にメーカーサイトで Windows 10 に対応しているか確認する必要があります。

Windows 7 はアップグレードした方が良いが、Windows 8.1 は必須ではない

このように Windows 10 へのアップグレードには、OSサポートが延長されることや新しい機能が使えるなどのメリットも大きいが、アップグレードに時間が掛かってしまうなどのリスクもある。特に100%の保証でアップグレードできるとは限らないため、最悪の事態を想定してパソコン内のデータのバックアップは必須になります。また、Windows 10 へのアップグレードには、アップグレード後30日以内なら前のOSに戻せる機能もありますが、どこまで戻せるかは微妙なところです。

そのため、それなりに高いリスクを背負って、Windows 10 へのアップグレードするより、サポート期間に余裕がある Windows 8.1 は、そのままの状態で使い続ける選択肢もありだと思っています。しかし、メインストリームサポートが切れてしまった Windows 7 については、今後、新しく見つかるOSのバグ修正が行われないため、可能なら Windows 10 へのアップグレードは行った方が良いと思っています。

最終判断は、皆さんの現場判断になると思います。この記事が Windows 10 へのアップグレードの判断材料になれば幸いです。

Windows 10 にアップグレード後のOS初期化で前のOSに戻ることもある (2016.09.09 UPDATE)

パソコンの動作が不安定になったり、誰かにパソコンを引き継ぐ場合は、OSの初期化を行う場合があります。(OSの初期化は、Windowsの設定機能として標準でインストールされています)

「Windows 10 にアップグレード後のOS初期化で前のOSに戻るか?」については、インターネットを検索しても両方の状況があるようで、正式な所は分かりません。私の経験でも2通りあり、Windows 7 からのアップデートでは Windows 10に戻り、Windows 8.1 からのアップデートでは Windows 8.1に戻りました。そのため、元のOSやパソコンの中のリカバリ領域の状況によって変わるようです。

もし、元のOSに戻ってお困りの場合は、無償アップグレード期間終了後も1度でも Windows 10 アップグレードを行ったパソコンでは、こちらのマイクロソフトのサイトより Windows 10 のインストーラーを入手し、アップグレードすることが可能です。(途中でプロダクトキーの入力を求められますが、アップグレードしたことがあるパソコンはスキップできます)

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