ギックスが考えるビッグデータとは/会社を強くするビッグデータ活用

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Big out comeをもたらすものがビッグデータ

弊社ではビッグデータに関して、ビッグデータとはでご紹介した4つ目のタイプ(全体の概念を説明したもの)に近い思想を持っています。書籍の中でも「ビッグデータ」と謳っていますが、実は必ずしもデータのボリュームが「データベースソフトウェアのキャプチャ、格納、管理、分析能力を超えるサイズを持つデータセット」でなくても構わないと思います。

それは、最終的な目標をビッグデータの活用ではなく、事業の高度化においているからです。したがって、強いて言えば、Big out comeをもたらすものであれば、データの量や分析の複雑さによらず、ビッグデータと呼んでしまいます。

「ビッグなデータやリトルなデータ、高度な統計解析を活用したアナリティクスや単純な集計やクロス分析程度のアナリティクスなどいかなるものであっても、その企業の経営高度化にとって意味があると思われるデータ活用に関して、それを使いこなす方法を熟慮し、それらを試行錯誤しながら実行せしめ、自社の収益を継続的に高めて行く取り組み」[J1]

本書は「データ」×「分析」=「結果・成果」の「結果・成果」に焦点をあてています。そのため、大量のデータや複雑な分析は手段にすぎないと考えています。

「データ」と「分析」という観点で少し見てみましょう。

まずは「データ」です。

このデータがビッグか、リトルか、と言う点は、誰にとってのビッグデータか、と言う話にも関わります。本Blogでは事業企画部署などを対象に話を進めています。事業企画部とは、経営企画部、営業企画部、マーケティング企画部などの、事業を企画する立場にある部署を指しています。情報システム部署にとっては容易い量の「リトルデータ」であっても、Excelが分析手段のメインツールである事業企画部署にとっては、十分にビッグなデータである事があります。例えば、たった100万行のデータであっても、Excelで分析を行うにはほぼ不可能です。

事業企画部署にとっては十分なビッグデータあり、これまで分析して活用しきれてこなかったものの、分析する事で事業上の価値を生みだせるデータはたくさん存在しています。ですから、絶対的なデータのボリュームだけでビッグデータか、否かを断定するつもりはありません。

一方で、ビッグデータにつきものの、高度な分析(アナリティクス)に関して考えてみましょう。こちらも高度な分析か、否かはあまりこだわってもあまり意味がないと考えています。チャーンマネジメントなどでは、顧客の離脱防止に関してロジスティック回帰分析やディシジョンツリーなどを活用する事が一般的ですが、これらの分析は高度な分析と呼んでよいのでしょうか。もしくは、分析のアルゴリズムとしてマルコフ決定過程 を用いたものが高度な分析と呼ぶのでしょうか。その企業の経営高度化につながるのであれば、例え単純なクロス分析(クロス集計)から洞察した結果であっても、それでも十分であると考えています。

「データの量」「アナリティクスの複雑さ、高度さ」の競い合いや「凄いでしょコンテスト」をしても意味がありません。事業上もたらされる効果こそが大事なのです。

そのように考え、本書では、事業に効果のあるデータ活用という点に焦点をあて、それらを包含している取り組みを形式上「ビッグデータ」と呼びます。

図:「会社を強くする ビッグデータ活用入門 -基本知識から分析の実践まで-」で対象とするビッグデータの領域

「マーケティング」はビジネスとしても学問としても数十年以上も研究され続けています。そして、多くの先生方がマーケティングの定義を行っています。そして多くの先生方がマーケティングの定義を行っています。しかしながら、企業においてその言葉が使われる場合は非常にあいまいです。企業によっては「マーケティング」と言っても、営業だけを指すこともありますし、商品開発だけを指すこともありますし、また、プロモーションやテレビCMだけを指すこともあります。

自社や自分にとってのビッグデータとは何かが大切

一方で、「ビッグデータ」はいかがでしょうか。キーワードが現れてまだ数年に過ぎず、また学問としてもきちんと研究されているわけでも、定義がされているわけでもありません。

「ビッグデータ」と言う言葉に対して皆さんにご理解頂きたいのは、世間の誰にも通用する正しい定義を学び、その定義を経営者に正しく伝えることではありません。むしろ、「自社にとって、自分にとってビッグデータとは何か」です。その問いには「自社の経営や事業を高度化するデータの種類や活用方法」が内包されていると考えて下さい。

そのように考えれば、「自分達が活用しているデータは果たしてビッグデータと言えるのか。リトルデータなのではないか。」などと言う愚問に時間を使うことも無いと考えています。非常に簡単に(概念としての)ビッグデータを説明するとすれば、このようにになるでしょう。

「分析して成果を出すために活用できるデータであれば、どんな分析でもOK」
「ビジネス上で成果が出る分析であれば、どんな分析でもOK」

この考え方を非常にしっかりと説明すると以下のようになります。

「ビッグなデータやリトルなデータ、高度な統計解析を活用したアナリティクスや単純な集計やクロス分析程度のアナリティクスなどいかなるものであっても、その企業の経営高度化にとって意味があると思われるデータ活用に関して、それを使いこなす方法を熟慮し、それらを試行錯誤しながら実行せしめ、自社の収益を継続的に高めて行く取り組み」

 

ビッグデータの定義に関してより詳細にお知りになりたい場合はこちらをお読み下さい。


会社を強くする ビッグデータ活用入門 基本知識から分析の実践まで

連載:ビッグデータ活用入門のエッセンスをご紹介 エントリー一覧

  1. ビッグデータ活用のケイパビリティ
  2. データサイエンティストのスキル
  3. データアーティストのスキル
  4. 企業を取り巻くさまざまなデータ
  5. ビッグデータとは
  6. ギックスの考えるビッグデータとは ※本記事※
  7. 競争力強化にビッグデータを織り込む
  8. 大きなPDS/小さなPD(CA)∞サイクルを回す
  9. ビッグデータ活用が普及するわけ
  10. ビッグデータ活用事例(1/12)流行予測
  11. ビッグデータ活用事例(2/12)価格予測
  12. ビッグデータ活用事例(3/12)情報共有による効率化
  13. ビッグデータ活用事例(4/12)商品開発
  14. ビッグデータ活用事例(5/12)経営管理領域
  15. ビッグデータ活用事例(6/12)インフラストラクチャ領域
  16. ビッグデータ活用事例(7/12)R&D領域
  17. ビッグデータ活用事例(8/12)製造・物流領域
  18. ビッグデータ活用事例(9/12)マーケティング・販売領域(認知系)
  19. ビッグデータ活用事例(10/12)マーケティング・販売領域(初回購買系)
  20. ビッグデータ活用事例(11/12)マーケティング・販売領域(再購買系)
  21. ビッグデータ活用事例(12/12)アフターサービス
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