”勝ち”を意識して組み立てる/プレゼンってなんだ?

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(対象→<メッセージ>→目的)× テクニック

本特集では「プレゼンテーション」を成功させるための考え方を整理します。(本文中のスライドは”IDPC:国際開発を目指すプラットフォーム”が企画・運営する”第5回国際開発プランニングコンテスト”での講演内容を加筆・修正・補足したものです)

前回は、「目的・ゴールを設定することの重要性」について説明しました。今回は、その目的を意識した際の「プレゼンテーションの組み立て」について考えてみましょう。

すぐに”テクニック”に走らない

プレゼンテーションを構成する際に考えるべきことは、「対象」と「目的」。そしてその目的に到達するための「メッセージ」が重要です。そして、それらをキチンと組み合わせた上で、効果的に伝えるための「テクニック」を考えることになります。(うまいプレゼン、素晴らしいプレゼン、というと真っ先に「テクニック論」に走るひとが散見されますが、正直なお話、それは愚の骨頂です。)

対象、つまり、プレゼンテーションの相手は誰なのか、をまず知り、その人たちが「どうなったら」”勝ち”なのかをまず整理することから始めてください。

繰り返しますが、伝え方のテクニックは、上記の構造がきちんと完成していれば、ぶっちゃけ「特に必要ない」ものです。特に「論理的に判断してもらう」ということを目的にする場合は、なおさらです。(そりゃ、優れたテクニックはあった方がいいんですけど、なくても別に困りませんよ)

具体的に考えてみよう

では、以前ご紹介したフレームを例にとって、「対象」「メッセージ」「目的」を考えてみましょう。

如何でしょうか、これらを「どのように設定するか」が、”勝ち”の定義だということがお分かりいただけたかと思います。

ちなみに、上述の「結婚式のスピーチ」の”バリエーション”を考えてみましょう。延々と自社の紹介をしたり、くだらないジョークを飛ばしたりする おぢさま達が世の中には大勢いらっしゃいますよね。この方たちの頭の中の「対象」「メッセージ」「目的」は、

  • ”招待してくれた新郎新婦の親族”に、”自社がどれだけ優れた企業であるか”を伝え、”ああ、いい会社に勤めてるんだなと認識してもらう”
  • ”相手方(新郎に呼ばれていたら新婦側)の来賓”に、”自社がどれだけ優れた企業であるか”を伝え、”くやしがってもらう”
  • ”参列者”に、”自分がコミカルで親しみやすい人物である”と伝え、”あのオッサンおもろいなぁと思ってもらう”

と、まぁ、きっとそういう感じになっているのだと思います。最初の一つはともかくとして、後の2つは「結婚式がなんたるか」を忘れている”ダメな例”ですよね。(飲み屋でやりましょう。)

というわけで、プレゼンテーションの成否を決めるのは「正しいゴール設定」であり、また、その為の「プレゼンの組み立て」であって、決して”話術”などのテクニックではないことを肝に銘じていただければと思います。

 

連載記事一覧

  1. プレゼンテーションの種類
  2. 大切なのは「勝ち」を定義すること
  3. 勝ち”を意識して組み立てる (今回)
  4. 伝え方を考える
  5. プレゼンの”骨子(ストーリー)”をつくる
  6. ストーリーを”資料”に落とし込む
  7. 最後の仕上げ
  8. (A)話すことの優先順位を決める
  9. (B)レベルに応じて適切なメモをつくる
  10. (C)リハーサルをする
  11. 本番」を乗り切るためには”忘れる”→”演じる”→”牛耳る”でOK
  12. 達のために感想を訊こう

(本特集の記事一覧はコチラでもご確認いただけます)

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