JANコードとPLUコードの違いとは?:実は”レベル感”が違う言葉です|データ分析用語を解説

AUTHOR :   ギックス

本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)

JAN=バーコード、PLU=価格紐づけのあるコード

スーパーやコンビニで販売されている商品ごとに付けられている「バーコード」。
このバーコードですが、「JANコード」と呼ぶこともあれば「PLUコード」と呼ぶこともあります。
POSデータの項目としても、「JANコード」として登録されていることもあれば、「PLUコード」として登録されていることもあるでしょう。
では、その違いは何でしょうか? これについて解説したいと思います。

「JANコード」とはバーコードそのもの

まず、JANコードですが、「Japanese Article Number コード」の略です。
JANコードについては「一般財団法人 流通システム開発センター」のWebサイトによると次のように書かれています。

JANコードはバーコード(JANシンボル)として商品などに表示され、POSシステムをはじめ、受発注システム、棚卸、在庫管理システムなどに利用されており、さらに公共料金等の支払システムへの利用など利用分野の拡大がみられます。
出所:JANコードとは│JANコード登録│ 一般財団法人流通システム開発センター

この「一般財団法人 流通システム開発センター」がJANコードの管理・普及を行っています。
つまり、JANコードとは、商品などに表示されたバーコードのうち、「一般財団法人 流通システム開発センター」が管理しているもの、ということになります。
JANコードには、登録された国の情報、メーカーの情報、商品ごとに割り当てられた番号の情報が書かれています。
一方で、商品の価格についての情報は含んでいません。
なお、国際的にJANコードはEANコードと呼ばれています。

JANコードは日本国内のみの呼称で、国際的にはEANコード(European Article Number)と呼称され、アメリカ、カナダにおけるUPC(Universal Product Code)と互換性のある国際的な共通商品コードです。
出所:JANコードとは│JANコード登録│ 一般財団法人流通システム開発センター

スーパーによっては、生鮮野菜などにお店独自のバーコードを付けていることがあると思います。
お店独自のバーコードは、「一般財団法人 流通システム開発センター」には登録されていないものになりますので、JANコードとは呼びません。

「PLUコード」とは価格と紐づけられたバーコード

一方で、PLUコードは、「Price Look Up コード」の略です。
Price Look Upは「価格を調べる」です。
上述の通り、JANコードには価格の情報を含んでおりません。
では、どこに価格の情報があるかといえば、お店側のデータベースの中にあります。
レジで商品のバーコードを読み取り、お店のデータベースにアクセスして、その商品の価格を調べに行くことになります。
このように、価格情報と紐づけられたバーコードのことをPLUコードと呼びます。
お店で独自に付与したバーコードはJANコードではないと上で書きましたが、このようなお店独自のバーコードでも価格と紐づいているものはPLUコードになります。
なお、バーコードの中には、価格情報とデータベース上で紐づけられているのではなく、バーコードそのものの中に価格の情報を含んでいるものがあります。
この種類のバーコードは「Non PLUコード」と呼びます。

「JANコード」と「PLUコード」は状況によって使い分ける

「JANコード」と「PLUコード」の違いを見てきたわけですが、「一般財団法人 流通システム開発センター」に登録されているバーコードで、かつお店のデータベースで価格と紐づいているものは「JANコード」とも「PLUコード」とも呼べることになります。
ここまで書いてきたとおり、バーコードそのもののことを言いたいときは「JANコード」で、価格と紐づけられているバーコードのことを言いたい場合は「PLUコード」になります。
POSシステムでの管理には、一般的には「PLUコード」という呼称を使うことになるでしょう。
そもそも、レジで「PLUコード」を読み取り、POSシステムにアクセスをして価格を調べることになるからです。
お店の事情で、すでに「JANコード」がついている商品にお店独自のバーコードを付与しており、これらを別々の項目として管理している場合には、そのバーコードがJANコードであることを明示するために「JANコード」という項目をPOSシステム上に持つことになるでしょう。
同じバーコードのことを示しているので紛らわしいですが、しっかりと使い分けたほうがよいでしょう。
【参考】SKUとは:「管理したい」最小の単位|データ分析用語を解説
データ分析用語:索引

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