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ギックスの本棚/仮説思考 ~BGG流問題発見・解決の発想法~ (内田和成 著)

AUTHOR :  田中 耕比古

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田中 耕比古
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最近「不要」と言われている”仮説”と、コンサルの思う”仮説”は違うんですよ。

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

戦コンを10年ほどやってきたのに、実はこの本を読んでなかった!という恥ずかしい僕です。

しかし、昨今巷で耳にする「仮説不要論」には非常に違和感を感じていたわけで、「”そのものずばり”の書籍名」 +「BCG(=戦コンど真ん中)の内田さんの著作」 ということで、ちゃんと読まねばならんのではないか、と思い立った次第です。読んでみると、いやいやまさにまさに、と思う事ばかり。2006年の初版時にタイムスリップして、下北沢のバーで深夜2時ごろに飲んだくれている当時の僕に「一人寂しくカッコつけてギムレットなんて飲んでないで、コレを読め」と突きつけてやりたくなりました。

名著です。

仮説思考は「習慣」「スタイル」

本書の はじめに で語られているこの一節こそ、昨今、世の中で語られる”仮説思考”という言葉の定義が「コンサルの言う”仮説思考”」と大きく異なっていることを端的に示しています。

仮説思考とは、情報収集の途中や分析作業以前に持つ「仮の答え」のことである。そして、仮説思考とは情報が少ない段階から、常に問題の全体像や結論を考える思考スタイル、あるいは習慣ともいうべきものである。

そして、その「定義」は、まさにコレ!です。

仮説とは読んで字のごとく「仮の説」であり、われわれコンサルタントの世界では、「まだ証明はしていないが、最も答えに近いと思われる答え」である。

答えといっても、それが問題の場合もあれば、解決策の場合もある。というのも、ビジネスの世界は学校の勉強とは違って、前もって、課題は「これである」とはっきりしていることはまれであり、まずは問題から見つけ出さなければならないケースが多い。この課題設定を間違えると、いかに立派な答えを出してみても、本質的な課題解決にはつながらない。

そうなんですよ。これが”仮説”なんです。「ギックスの本棚/一億人のための統計解析」でも述べましたが、「たんなる思いつき」「思い込み」を”仮説”と呼んで”仮説不要論”を唱える方が散見されるのは、そもそもの言葉の定義が大きくズレてしまっていることが原因だと思います。

本書の読み方

本書の構成は、

  • 序章:仮説思考とは何か
  • 第1章:まず、仮説ありき
  • 第2章:仮説を使う
  • 第3章:仮説を立てる
  • 第4章:仮説を検証する
  • 第5章:仮説思考力を高める
  • 終章:本書のまとめ

となっています。

仮説不要論者の人は、序章・1章を読もう

序章と1章を読めば、単純に”仮説”という言葉の定義が違うだけだと気づいていただけると思います。(ただ、コンサル嫌いの方は、所謂「賢さ勝負のコンサル」のニオイを感じてしまい、拒否反応を示してしまうかもしれませんが、冷静に、客観的に、内容を読めば内容はしっくりくると思います。)

例えば、「実験案志向のアプローチで前に進もう」という文言なんかは、仮説不要論者の皆さんにも”刺さる”んじゃないかなと思っています。

コンサル1~2年目の若手は、2章をサラリと、3・4章をしっかりと

まぁ、戦コンを2年ほどやってると、こういう本は、30分から1時間程度で全部ななめ読みしてしまうと思うのですが、まだまだ自分は初心者だなぁと思う方は、2章で概要を掴み、3・4章をしっかりと読み込むのが良いと思います。(”仮説思考”に対して懐疑的な人は、序章・1章も読みましょう)

3章では、発想法についても触れられます。「反対側から見る」「両極端に降って考える」「ゼロベースで考える」という具体的なテクニックは参考になると思います。(発想法についてはコチラの記事でもご紹介しています。)

また、4章の後半では、定量分析による検証についても触れられますが、4章の前半の「検証の考え方」の方が(実は)実践的なのではないかと思います。

 伸び悩んでる or なまってるな、と言う人は終章(+5章)

終章はたったの13ページです。伸び悩んでる・なまってる人は、まずこの13ページを読むことで「そうだよね」と安心すると思います。世の中のしがらみとかどうでもいいじゃないですか。正しいと信じた道を突き進もう、という気持ちになります(というか僕は目から鱗が落ちました)。また、チームメンバーに「仕事のスピードと質の向上のために、いったい何を伝えればよいのか」を思い出させてくれます。

また、第5章は、事業会社で実際に困っている人にとっては「何をしないといけないのか」のヒントになると思います。具体的には、

  • 相手のメガネをかけてものを見る
  • 上司の意思決定をシミュレーションする

という2つについて語られます。この項目は、p.211~213の3ページだけですが、本書における「仮説」という言葉を十分に理解していれば、「この3ページ」を読むだけでも得るものがあるでしょう。

仮説を持つのは悪いことじゃない

先入観を持つのは悪いことかもしれません。でも、仮説を持つのは悪いことではないです。

前述の通り、仮説とは「これから検証される予定」なので、必ず、何らかの検証が行われます。(検証する時間が無い場合は、仕方がないのでそのまま突き進むわけですが、突き進んだ結果”正しかったかどうか”は判明しますので、後追いながら検証されてしまうわけですね)

また、仮説は、決してあてずっぽうでも思いこみでもなく、「現状の手持ちの情報から論理的に考えると、この”あたり”だろう」という感覚ですので、経験・知識と論理的思考力・知恵を組み合わせて「判断」しています。

ですので、そんなにコンサルや仮説思考を毛嫌いせず、是非、一度本書を手に取って、仕事を効率的に進めていっていただければと思う次第です。(発刊後8年間読んでなかった僕が、偉そうなことは言えないのですが・・・)

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仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
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