赤ワインは健康にいい、わけではない(WIRED.jp)/ニュースななめ斬りbyギックス

AUTHOR :  田中 耕比古

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田中 耕比古
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赤ワインが体にいい はマーケティングの勝利

最近、禁酒を始めた僕なのですが、意外と「飲みたい」気持ちにはなっておらず、どっちかというと惰性で飲んでた部分が大きいのかなぁなどと思っておりますが、それでも夕食時などには一抹の寂しさを感じることもあるわけです。

そんななか、僕の禁酒を後押ししてくれそうな記事を見つけたので、ななめ斬りして我田引水と洒落込んじゃおうかなと思います。

記事概要

一般に「赤ワインは健康にいい」と言われているが、それを覆す研究結果が出た。1998年から2009年の11年間、約800人の60歳以上の方を対象に実験したところ、「抗酸化作用のある赤ワイン」を摂取している彼らも、他地域のピアグループと比較して、有意な「健康上の効果」は得られなかった。

元記事はコチラから:赤ワインは健康にいい、わけではない(WIRED.jp)

赤ワインは体にいいのか?

そもそも、赤ワインが体にいい、というのは「ポリフェノールが体にいい」という話をしている、ということを意味しています。然しながら、赤ワインには大量の「アルコール」も含まれています。アルコールは「体に良くはない」物質です。

赤ワイン100ml中に含まれるポリフェノールは200mgと言われています。750ml瓶だと1,5gですね。

一方、赤ワインのアルコール度数は15度ですので、750ml中、112.5ml。g換算だと、90gくらいあるわけですね。

まぁ、成分であるポリフェノールとアルコールを比べるのはフェアじゃないというお話もあるかもしれませんが、どちらにしても、この量の差を考えたとき「ポリフェノールを飲んでいる」のか「アルコールを飲んでいる」のかというと、後者だと言わざるを得ません。

 体にいいから飲む のではなく 好きだから飲む でいい

WIREDの記事の書き出しは、このように始まります。

わたしたちはようやく、単に好きだからという理由だけで赤ワインを飲むことができる。

非常にストレートですね。まさにその通り。体にいいから、なんて言い訳はやめて「飲みたいから飲む」が正解です。しかし、「体にいいから」という言い訳は、素晴らしく使い勝手が良いと思います。考案者は優れたマーケターだったに違いありません。

ヴィンテージワインも、ボジョレーヌーボーもマーケティングの産物

アレン・カー氏の書いた「禁酒セラピー」という書籍から、引用します。

ワインは時間とともに成熟すると言われています。これは賢い販促文句です。酒屋はワインの在庫がだぶっても、このうたい文句を使えば、半額セールをする必要がありません。埃を積もらせておいて、もっと高い値で売ればいいのです。ワインが時間とともに成熟するという事にしておけば、それで利益を得られる人がたくさんいます。(中略)

ボジョレー・ヌボーというワインは、ボトル詰めされてから24時間以内に飲まなくては味が落ちると言われています。(中略)

「ワインは時間とともに成熟する」と言われて納得していた私ですが、今度は同じ飲み物が「時間とともに質を落とす」と聞いて、思わず「消費者をバカにするな」と叫んでやりたくなりました。

この一節は、さすがに極端な書き方ではありますが、ある意味では本質を突いています。(そして、僕も自称ワイン愛好家なので、いろいろ反論したくなる気持ちもあります)

要するに「言い方が重要」ということです。なんなら、ボジョレー・ヌーボーに関して言えば「美味しいものではないのだ。去年、一昨年と比べて”ワインの出来”をみるものなのだ」という話もあるわけですが、冷静に考えれば、これは、相当な詭弁ですよね。

しかし、これらのうたい文句は、ここ数年で出来上がったものではなく(日本におけるボジョレー・ヌーボー人気はここ十年程度かもしれませんが)何十年、あるいは百年単位で積上げられてきたマーケティングの結果だと言えるでしょう。市場創造、まさにマーケティング!

というわけで、今後、赤ワインを飲まれる際には、広告コピーが優れているとか、クリエイティブがイケているとかの前に、「伝えるべきメッセージ」をどう設定するかが非常に重要なんだ、ということを思い起こしつつ、グラスを傾けていただければと思います。(ついでに、ギックスの提唱する「UVP(顧客の肚に落ちる提供価値)」についても思い出していただければ幸いです。)

ご参考:禁酒セラピーについて

尚、「禁酒セラピー」は、非常に論理的で納得感がある良書ですが、ゴールが「永遠の禁酒」ですので、アルコールを原因とする何らかの問題を自分自身に感じている人以外は、読まない方がいいと思います。 反対に、もうスッパリやめたいんだ!という人は、どうぞご一読を。(ちなみに僕は、2ヶ月程度の禁酒を目指していますので、本書の想定読者ではなかったようです・・・)

 

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