可変であることの重要性:ミスプリベンション in データ分析(4)

AUTHOR :   ギックス

“真”のゴールにたどり着くために

データ分析を始める前に、まず考えることは、「何を言いたい」かを考えてから始めるべきと前回お伝えしました。
それでもなお、落とし穴はまだあります。今回はその落とし穴に落ちない2つの方法をお話しします。

そのゴールは本当にゴールなのか

「言いたいこと」=データ分析のゴールが見えてきたら、どんなインプットがあって、どんな計算式が必要で、どんなグラフを描けばいいのかを考えていくことになります。しかし、ちょっと立ち止まってみましょう。そのゴールは本当のゴールなのですか?もし言いたいことと逆の結果が出てしまったらどうしますか?その言いたいことはあなただけが考えていることで業界の常識とはかけ離れているのではないですか?
データ分析では、ゴールに一直線にいけない場合やゴールの更に先に行かなければならないこともあります。設計段階では、自分の想像力を最大限に働かせて、時には周りの人に事前に聞いてでも、報告資料を提出したときに言われるであろうことを想定してどれだけ事前に構造・データを用意できているかが、大切です。

ゴールが変更になっても大丈夫ですか

しかし、どれだけ事前に準備していても、分析に終わりはありません。また、100人いれば100人の視点が必ずある訳で、これまであなたが全く想像もしていないようなゴールや切り口の分析を求められることも、ないとは言い切れません。そんな時、臨機応変にデータの切り口を増やし、追加で分析をスムーズに行えるような準備が肝要です。そのための簡単なデータの用意の仕方の一つの考え方は、「必ず、一番細かい単位でデータはもらう」ということになります。例えば売上データであれば、曜日別で見ていたものを、平日休日別で見たいといわれた時に、日時別でローデータを用意しておけば、いくらでも対応できます。(よくある例が、最初に決めた切り口でまとめたローデータから分析をはじめ、他の分析をするためには、また別のローデータセットを作らなければならないという残念な事態です)
ゴールを想像することは大切ですが、想定外のことが起きるのが、分析業務です。ゴールが変更になっても慌てないように手元にはなるべく多くのデータを用意する癖を付けましょう。
ゴールを想像することが出来たら次はいよいよデータ分析の設計に入ります。次回は、いよいよ具体的なデータの構造の持ち方の基礎について説明します。
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