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顧客/ユーザーアクションログ分析 とは:顧客の”意図”を紐解こう|データ分析用語を解説

AUTHOR :   ギックス

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本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)

「アクション(=行動)を記録したもの」=アクションログ

本日は、「顧客(ユーザー)のアクションログ分析」について解説します。 (よろしければ、従業員アクションログ分析についての関連記事もご参照ください。)

アクションログとは、どういうもの?

 
読んで字の如く、アクションのログ、すなわち、顧客の行動の記録・履歴のことが「アクションログ」です。それには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
オンラインサービスにおいては、webログ(閲覧履歴)が最初に思いつきますね。携帯アプリであれば、どのボタンを押したのか、どういう操作をしたのか、がアクションの記録と言えるでしょう。
オフラインサービスにおいては、来店した、商品を注文した、などを記録できれば、それがアクションログです。例えば、人流分析のベースとなる「人の動き」も、顧客の「アクションログ」だと言えますね。(昨今は、回転ずしや居酒屋などで「タッチパネル式オーダーシステム」が導入されています。その操作記録は、オンラインと同等かそれ以上に価値のある”アクションログ”だと言えます)

アクションログで、何が分かるのか?

では、アクションログを分析することで、どんなことがわかるのでしょうか?
普通に考えれば「どんな行動をしたか」なのですが、その一歩先を考えてみましょう。

ユーザーの態度変容・意識変化がわかる

購買行動分析というときに、多くの場合、「購買したかどうか」が一つのメジャーとなります。しかし、世の中を「買った人」「買っていない人」の2つに分けただけでは、”なぜ買わないのか”を理解するには不十分です。
そこで、買っていない人を「段階別」に分類することになります。オンラインサービスの場合であれば、

  1. そのサイトに訪問した
  2. ある商品(A)についての情報を見た
  3. カートに商品Aを入れた
  4. 商品Aを買った

という「アクションログ」が残りますので、どの段階まできて、買わなかったのかが分かります。
この「どの段階まできたか」を軸にして、「顧客の態度変容・意識変化」を追うことが、アクションログ分析の鍵となります。

そのタイミングで、どんな行動をしたのか=そのとき、何を考えていたのか

例えば、商品Aの情報をサイトで見たものの、カートに入れてくれず、購入に至らなかった人が2人(αさんと、βさん)いるとします。(上述の2段階目で離脱したわけですね)
ここで、αさんとβさんが「他にどんな商品の情報を見たのか」を見てみましょう。すると、

  • αさん:商品Aをみた後に商品Bを見て、商品Bを購入した
  • βさん:商品Aを見る前に商品X,Y,Zを見て、商品Aを見た後に商品B,C,Dを見て、どれも購入しなかった

ということが分かりました。さて、これはどう解釈すべきでしょうか?
サイトの性質や、販売している商品によって違いますが、例えば、こんな解釈ができます。

  • αさん:商品AとBを比較して、商品Bが気に入った →商品Aを検討した
  • βさん:商品Aを含む多くの商品を見て、どれも気に入らなかった →そもそも購入検討段階ではなく情報収集段階だった OR 種類が多すぎて選べなかった

そうすると、αさんの場合には、あまり打ち手が無いかもしれません。(まぁ、商品Bを買っているので、それでよし、ということかもしれません。)
しかし、βさんの場合には、「情報収集段階での来訪者にとって、十分わかりやすいサイト構造になっているか」であるとか、「選択肢を増やしすぎて顧客が選べなくなっているのではないか」などの仮説を持つことができます。そうすると、(課題を明確化した上で)打ち手の検討にも進めます。
ここで重要なのは、自社の想定する「理想的な顧客」ならば、どのように行動してくれると思っているのか?です。

本来、どのように行動してほしかったのか?

理想的な顧客の動きを、あらかじめ想定しておけば、「想定と違う動きをしている顧客・ユーザー」の存在を浮き彫りにすることができます。
例えば、2-3商品を比較して購入に至る、ということであれば、αさんは理想的な顧客で、βさんは理想的な顧客ではありません。
あるいは、情報収集段階から自社サイトを訪れて可能な限り多くの商品の情報をチェックして、次回来訪時に購入してくれる顧客が理想、ということであれば、βさんも理想的な顧客の可能性があります。(※βさんが情報収集段階なのか、購入検討段階なのかは、来訪頻度などで明確化することが前提です)
この「そもそもの仮説と合っているか」という視点をもって分析することさえ忘れなければ、顧客・ユーザーアクションログ分析は、非常に面白い結果をもたらしてくれることと思います。
尚、今回は分かりやすいように「オンラインサービス」を例にあげましたが、アクションログの蓄積ができるのであれば、リアル店舗であっても同様の分析が可能です。オンラインに比べて、ログ情報の粒度や精度に課題はあるにせよ、トライしてみる価値が十分あると思いますよ。Done is better than perfect. ですからね。
次回は「通信」に関するログを解説します。

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