プレイヤー考察:第4回 Socializersとは人との繋がりを重視するプレイヤー|ソーシャルゲーム分析(9)

AUTHOR :   ギックス

本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)

ゲームに人との繋がりを持ち込む必要があるかを考えよう

今回は、プレイヤータイプのひとつであるSocializersとはどのようなタイプであるかを紹介します。そして、Socializersを把握するために必要なログについて考えてみます。
Socializersとは、他人との交流を通じて、人との繋がりを構築することに快感を覚えるタイプです。例えば、他のユーザとおしゃべりしたり、一緒に何か作業をしたり、人助けしたりすることに楽しみを見出す人たちです。

アメーバピグはSocializersに刺さったアプリ

アメーバピグというアプリをご存知でしょうか。このアプリは、自分にそっくりなアバター(ピグ)を作り、チャットルームなどで他のユーザとチャットするアプリです。また、他のユーザと一緒に麻雀や大富豪などのゲームをプレイできます。
インターネットを通じて場所に束縛されることなく、様々な人とチャットしたり、ゲームしたりすることができる点が、Socializersに刺さったと考えられます。時には、芸能人ともチャットできるため、普段会話できないような人とチャットできるプレミア感に魅力を感じている人も多いでしょう。

人間関係はトラブルの原因になりやすい

他の人と一緒にゲームをプレイできることで、ゲームコアの楽しさが大きくなることは簡単に想像できるでしょう。しかし、人間関係には常にトラブルがつきものであり、大きなリスクを含んでいます。
複数人でギルドと呼ばれるチームを組んで、ギルド同士で戦うGvGと言われるゲームでは、白熱するあまり、ギルド内外にトラブルが頻発しています。このようなトラブルのケアには、運営チームの工数の多くを費やすことになるでしょう。また、うまくケアできないと、無能な運営と判断され、ユーザがゲームから離れていくでしょう。
そのようなリスクを回避するために、フレンド機能のみにとどめたソーシャルゲームも多くあります。ゲームコアに人との繋がりを持ち込む必要があるかは、企画段階で考え尽しておきましょう。
もし、ゲームコアに人との繋がりを持ち込むのであれば、ユーザが他人とプレイすることで起こった変化を把握するために、どのようなログが必要であるか考えましょう。例えば、他人と一緒にプレイした場合のログと、単独でプレイした場合のログが比較しやすいようにログフォーマットを設計しておきましょう。また、誰とどのようなことをしたのかを把握できるような情報をログとして出力しておきましょう。

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