Webサイト設計、改善に役立つ「コンセプトダイアグラム」(1) | そのアクセス解析は何を知るためのものですか?

AUTHOR :   ギックス

アクセス解析で陥りがちな問題

GoogleアナリティクスやAdobeアナリティクスをはじめとしたアクセス解析ツールでは、多様な数値を取得し確認することができます。これは確かにWebサイト運営に有益なことなのですが、得られる数値の種類が多い故に、どの数値が何を表していてWebサイトは現在どのような状況なのかということが、実はよく分からない(どの指標を見ればよいのか分からない)という方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

必要なことは目的と指標の整理

とにかくアクセス解析ツールに飛び込んでみたがデータに溺れてしまった、という事態に陥らないようまず整理および理解をしておく必要のあるものが存在します。それは、webサイトの目的と、目的を達成するための機能・施策が何かということです。
Webサイトには、達成すべき目的が存在するはずです。ECサイトでしたら商品の購入ですし、学習塾をはじめとした教育サービスでしたら無料体験、B to Bのサービスでしたら資料請求やセミナー申込みといったものになるでしょう。そして、これらの目的をサイト来訪者が達成するためには、サイト内で何らかの行動をとる必要があります。それは一度ではなく複数回の来訪によって行われるかもしれません。

「コンセプトダイアグラム」で整理を行う

ユーザー行動の把握は実に重要ですが、体系立てて取り組んでいないというケースは珍しくありません。この試みをスムーズに行うための仕組み、またはその成果として仕上がった図が「コンセプトダイアグラム」と呼ばれるものです。「コンセプトダイアグラム」とは、まさに「webサイトの目的と、その目的のための機能や施策として何があるのかを図式化する」ものです。はっきりと認識されていなかったことが明確になるというだけでなく、認識を複数の関係者間で共有できるというメリットも存在します。
次回より、コンセプトダイアグラムの提唱者として著名な清水誠氏がSlide Shareで公開されていらっしゃる地ビール販売ビジネスにおける例をご紹介します。
【連載記事:Webサイト設計、改善に役立つ「コンセプトダイアグラム」】

  1. そのアクセス解析は何を知るためのものですか? (本稿)
  2. ユーザー視点でWebサイトを捉える
  3. 作って終わりではなく、継続して活用する
  4. Webサイト設計、改善に役立つ「コンセプトダイアグラム」
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