ラーナビリティ/Learnability(学習能力)を高めよう|“考え方”を考える

AUTHOR :  田中 耕比古

より、学べる人 になる。

本日は、ラーナビリティ(学習能力)について考えていきます。

ラーナビリティ=モチベーション?

ラーナビリティという言葉を検索すると、多くの場合「学習意欲」に関連した文章に行き当たります。

例えば、

なぜラーナビリティ(学習意欲)が重要なのか?

変化の激しい市場環境の中で、個人は企業に求められる存在であり続けるために、継続的かつ積極的に能力開発の機会を求め、企業は従業員が新しいスキルを身に付け、新しいプロセスやテクノロジーに適用できる環境/仕組みを作る必要があります。 好奇心が、個人の雇用適性を判断する材料とされてきました。このような背景から、個人の俊敏性を示す要素であるラーナビリティ(学習意欲)はキャリアの流動性に関する指標として活用することができます。 組織が従業員への投資と能力開発を行う際に、これらの指標に対するインサイトがあれば、従業員のパフォーマンスを最大限に高め、意欲を引き出す方法について望ましい意思決定が可能となります。

(出所:Leanability Quotinent

こんな感じです。

もちろん、それが悪いというわけではありませんが、人の「Learn」する「Ability」の話をするのであれば、もう少し、根源的な領域まで踏み込んだ方が良いのではないかと僕は考えます。

同じ体験から、より多くを学び取る

僕の理解では、世の中のラーナビリティの向上は、比較対象が「自分自身」であり、その到達目標は「自己ベスト」になっています。一方、僕の思う ”本来あるべきラーナビリティ” は、比較対象が「優秀な他人」であり、その到達目標は「世間における上位数%」です。

そういう意味で、僕の定義するところの 「ラーナビリティの高い人」は、まったく同じ経験・体験をした際に、他の人よりも多くのことを感じ取り・学び取る人 です。

そうなるためには、もちろん、学ぼうとする姿勢・学びたいという意欲は必要ですが、より、具体的な学ぶためのテクニックが存在するはずです。

ラーナビリティの、イチ要素「論理的思考力」

ひとつ、確実に、そこに含まれるべきだと思っているのは、論理的思考力です。もう少し詳細に説明すると、

  • 相手の話や、目の前の事象を「要素分解」して、理解する
  • その理解したものの抽象度をあげて「概念化(汎用性のある状態に昇華)」する
  • 概念を、自分の場合という具体例に落とし込み「具体化(自分の世界に適用)」する

というような作業を、円滑に行う能力が備わっていること、です。

例えば、セミナーに参加した場合に、ラーナビリティの低い人と高い人では、こういう差が出ます。

理論的なお話が多いセミナーの場合:
  • ラーナビリティの低い人:話に具体性がなくて、良くわからなかった。教科書的な話ばかりでイメージがつかない。もっと事例が欲しかった。
  • ラーナビリティの高い人:自社に適用できる考え方が多かった。貰った資料を読みながら、自社の課題と照らし合わせて解決方法を考えたい。
具体的な事例が沢山でてくるセミナーの場合:
  • ラーナビリティの低い人:具体例が沢山あって面白かった。ただ、どう使えばいいかはわからなかった。お勉強にはなったが、だからどうしたという印象。実務経験の多い方にはお勧めしない。
  • ラーナビリティの高い人:列挙された事例に共通するのは、〇〇という点だ。その成功のポイントを自社に適用すると、××や▲▲などの可能性がある。実現性について、検証して、できることから着手していきたい。

いかがでしょう?少なくとも、このケースにおいては、「物事を構造的に捉えている人」が明らかに「ラーナビリティが高い」といえそうです。

関連記事:抽象化と概念化を間違えない

ラーナブルな人を目指す

もちろん、論理的思考力だけが、ラーナビリティではありません。従前から言われている、モチベーションなども含まれてしかるべきですし、その他にも、色々なスキルがあると思います。具体的には・・・

  • 客観的な自己評価をする力(=自分の状態を正しく理解できる)
  • 正しい目標を設定する力
  • 目標に向かったアプローチを決める力
  • アプローチ通りに実行する力

などが挙げられるでしょう。これらのスキルを身に着けていくことで「同じインプットから、より多くを学べる状態=ラーナビリティの高い状態」になることができます。

現時点では、ラーナビリティを構成するスキル群を網羅的に定義するには至っていません。しかし、少なくとも、上述したスキル群を身に着ければ、ラーナリビリティ向上につながります。まずは、できることから始めましょう。また、ラーナビリティ向上の取り組みには、可能な限り早く着手すべきです。

ひとたび「学習能力の高い状態」になることができれば、それ以降は、周囲の人とまったく同じ経験(仕事に限らず、旅行、読書、映画鑑賞などの全てのインプット)をした場合に、彼らよりも多くを学び取ることができるのです。さっさと成長速度をあげて、周囲との差はどんどん大きくしていきましょう。

ちなみに、「学習の機会を、誰かがお膳立てして与えてくれるのを待っている。」これは、間違いなくラーナビリティが低い状態ですよね。笑 ぜひ、自発的・自律的に、学習機会を見出してくださいませ。 (←うん。これは、モチベーションに関連しますね。ただ、モチベーションを自分で上げるスキル、を身に着ける方が、他人にモチベーションをコントロールしてもらうよりも健全だと僕は思います。ぜひ、一緒にがんばりましょう。)

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